過去ログ(No.101〜110)
  
風邪再発(?) 投稿者:天麒麟@まだ暴走 
 
連休中に書くつもりだったんですが…(汗)。
 
立ちふさがった、とは言ってもまだMPが回復してないためか、床すれすれを漂ってる状態であるが。
固体さん「! 何故止める!」
ヒトダマ「もうクリア条件は満たしてるんですよう……。ここのフロアのクリア条件はキリエさんを「倒すこと」じゃなくて、「正気に戻すこと」なんですぅ」
驚いてキリエさんを見る一同。見れば、相変わらず両手両足から縄を垂らした凄惨な姿ではあるが、その表情から鬼気は消え去っている。
恥じらうように着物の裾を直す姿に、オヤジ二人の口から思わずおお、と感嘆の声があがる。
プチ「相手が美人だとすぐこれだ……ジェミーさんにいいつけてやろ」
ギリアン「あ、いやプチ、今のはなかったことに」
慌てるギリアン。固体さんも咳払いなどしつつ、射影機を下ろした。
固体さん「どういうことだ?」
ヒトダマ「ですからね、ここではその射影機でもっと下っ端の霊の皆さんを封印して射影機のレベルを上げたり、感度の高いフィルムをゲットしたりして初めてキリエさんと対峙することが可能になるんですよ。けど、キリエさんは絶対封印できないので霊力をそぎ取って正気に戻して出口を開けて貰う……ってのが正攻法なんですけど」
ギリアン「じゃあ何故そのラスボスであるキリエさんがいきなり登場したんだ?」
ヒトダマ「何ででしょうね……キリエさん、なんでこんなことに?」
ヒトダマが問いかけると、キリエさんが何やら口を動かした。固体さんとギリアンには判らないが、霊同士である二人(厳密には人ではないが)の間では会話が成立するらしい。
ヒトダマ「はあ……ふんふん、で………え? え、え、えーー!?」
驚愕の声を上げるヒトダマ。
固体さん「どうした?!」
ヒトダマ「あ、あのですねー。スカウトされてここへ来たのはいいけど、何となく退屈で控え室でTV見てたら何とかってスポーツ選手のど派手結婚式のニュースやってて、それ見て向こう(あの世)にいる恋人に会いたくなって……つい暴れ出しちゃったんだそうです……」
二人同時に「はあ?!」
ヒトダマの背後で、キリエさんが恥ずかしそうに俯いた。
(Aパート終了)

結局 投稿者:天麒麟@われに返る
 
また職場投稿ですわ(汗)。
 
(Bパート)
キリエさんが順序無視して襲いかかってきたのは、とっとと仕事済ませて早く恋人の元に帰りたかったかららしい。
正気に返ったキリエさんは、迷惑をかけたお詫びに自ら出口へ案内すると申し出てくれた。
ヒトダマ「まあキリエさんも気の毒な人ですしー。恋人との仲引き裂かれたあげく、自分も五体引き裂かれるって死に方してますからねー。そりゃあ化けてもでますようあはは」
ギリアン「お前……それ笑い事じゃないだろ……」
固体さん「うおあっ、キリエさん今のナシ! 無しだ!」
ヒトダマの不謹慎発言のせいでまたも怨霊モードに入りかけるキリエさんに、固体さんが慌ててフォローを入れる。
固体さん「バカかお前! せっかく一段落したところなのに!」
ヒトダマ「は、はいすんません安心したらつい……も、もう言いませんから尻尾、尻尾掴んで振らない、でっ!」
ヒトダマがぶん回されたので気が晴れたのか、その後怨霊に戻ることなくキリエさんは案内を続けてくれた。
やがて、薄暗い洞窟の奥深く、巨大な扉の前でキリエさんが足を止める。
キリエさんがふれると、重々しい音と共に扉が開いた。その向こうに広がるのは死者の怨念渦巻く冥界……ではなく、次のフロアへの階段である。
ヒトダマ「確か、残りフロアはそんなにないはずですよぉ〜」
MP使い切った挙げ句目の回ったヒトダマがふらつきながら言った。
固体さん「そうかもう僅かか……」
ヒトダマ「はい〜〜、ですから後は是非お二人(プラス1体)でがんばって頂いて……ってあの、なんで射影機を私に向けるんですか……? いやちょっともう勘弁してくださーーい!」
かしゃっ! しゅるしゅるしゅる〜〜……すぽん。
あえなくまたも射影機に吸い込まれるヒトダマ。
固体さん「誰が逃がすか。最後までつきあえ」
ヒトダマ「うう……そういう言葉、プライベートでなら嬉しいですがこんな状況であまり聞きたくないですぅ〜(泣)」
固体さん「一緒に来たいんじゃなかったのか?」
ヒトダマ「管轄してるとこから勝手に離れちゃいけないんですぅ……バレたら減給だぁ〜」
固体さん「もう遅い。諦めろ」
射影機の中でめそめそ泣いているヒトダマを引っ立てると、彼らは無言で頭を下げるキリエさんに別れを告げた……。
 
次回、「ラストスパート!」果たして裸いでんは見つかるのか?
(つか、目的忘れつつあるような気も)
 
射影機の中……う〜ん、狭いぃ〜〜(涙)
 
 
#############
 
〈おまけ〉
固体さん「そういえばお前、キリエさんとは属性が違うとか言ってたが」
ヒトダマ「はあ、キリエさんは怨霊なんで、闇属性なんですねー」
固体さん「ということはお前は……」
ヒトダマ「私、レベル低いですけど一応クラス「Holy Spirit(=聖霊)」なんですよぉ。つまりこー見えても聖属性なんですー」
固体さん「初めからあまり怖い感じはなかったが……そうか。だから技がキリエさんにも有効だったんだな」
ヒトダマ「そですねー」
固体さん「ますます面白い。絶対に途中で逃げるなよ」
ヒトダマ「ああう……超過勤務手当、出ないだろうなあ……(涙)」

業務連絡 投稿者:日向@こら〜!
 
早番の職場がものごっつ寒くて(暖房が効かないの〜)凍えている日向でございます。
え〜と、業務連絡なんですが・・・
MGSおよびMG-S、PMG-Sが移転しました。
しばらくの間は旧URL使いますがそのうち変わるかも。
あと、移転作のPMG-Sの投稿規定を少々改定しました。ご確認下さい。

さてと・・・ 投稿者:日向@寒い・・・
 
正直、こっちはなかなかいいゲームネタがないので苦労しておりまふ。
 
次のフロアになり、固体さんたちはようやく見慣れたVR空間に戻って(?)来る事ができた。
が。
今までのフロアと違い、何もない。
ただだだっ広い空間が広がるだけ。
はっとして振り返ると、そこに先ほどまであったはずの階段も消えている。
ギリアン「おい、スネーク!」
何かを見つけたか、ギリアンがある一点を指して固体さんを呼ぶ。
固体さん「・・・裸いでん?!」
ぽつんと1人たたずむ人影。
ギリアン「待て、この状況は・・・」
走り出そうとした固体さんを止めようと、ギリアンが声を掛けるが予想に反し(?)固体さんは動こうとしない。
固体さん「分かってる。偽者と罠は奴らの常套手段だ」
???「分かってるなら話は早い」
突然、後ろから投げかけられる声。
ソーコムを抜きつつ、振り返る固体さん。
だが、その照準は少々高すぎた。
予想もしなかった状態に固体さんは固まってしまった。
固体さん「・・・っ!裸、裸いでん?!」
そこに立っていたのはどう見ても裸いでん。
だが、雰囲気が違う。
固体さん「・・・お前も偽者か」
偽裸いでん「まあね。あんた達と話すにはこっちの方が都合がいいんで」
ギリアン「誰だ、お前は」
ここはVR空間である。
誰かの姿を模して現れることも可能だろう。
だが、一体だれなのか。
裸いでんの姿をした彼は、さあねとはぐらかすようにつぶやいた。
偽裸いでん「そうだね。あんたたちが「神」と呼んでる存在とでもしておこうか」
固体さん「俺は神は信じない主義なんでね」
偽裸いでん「じゃあ、その辺の通行人とでも思ってくれればいい」
それはさておき、と偽裸いでんが話を変える。
偽裸いでん「残されたステージはここを含めてあと2つ。裸いでんはこのステージのどこかにいる」
固体さん「それは信じてもいいのか」
ソーコムは構えたままで、固体さんが尋ねる。
偽裸いでん「信じる信じないはあんたたちの勝手だけどね」
次の瞬間、固体さんの目の前から偽裸いでんの姿が掻き消える。
固体さん「?!」
驚いて回りを見回そうとした固体さんの背中に、固い物が押し付けられる。
固体さん「・・・裸いでん!」
押し付けられたのが銃口だと知りつつも振り返る固体さん。
だが、そこで再び固まってしまう。
固体さん「・・・新米、」
新米?「このステージは何もない分、ちょっとした油断が命取りになる。今みたいにぼーっとしていれば・・・死ぬよ」
そこに立っていたのは偽裸いでんではなく新米さん(たぶん偽者)。
手にしたUSPに、新米さんの服装は・・・
固体さん「タンカー編の俺の装備・・・」
偽新米「何が出てきてもおかしくない、と言うことだよ」
それだけを言い残し、偽新米さんの姿がふっと掻き消える。
偽新米「そもそも、あんたたちも本当にソリッド・スネークとギリアン・シードなのかな」
何もない空間に、その声だけが消えていく。
ギリアン「な・・・」
何のことか分からない。
固体さん「これは少々厄介なフロアかもな」
あの言葉の意味は何なんだと、あごの無精ひげをつるりと撫でながら固体さんが呟く。
固体さん「・・・気にしていても何も始まらん、か」
ギリアン「おい、」
固体さん「何だ?」
ギリアン「気にしていても、ってこれが気にせずにいられるか」
固体さん「そうだな・・・気にしなければいいんじゃないか?」
ギリアン&プチ&ヒトダマ「・・・・・・・」
ヒトダマが射影機の中で絶句したのは多分、元ネタを知っているから。
ヒトダマ「はぅ〜、でも大丈夫ですかぁ?」
固体さん「何が。と言うよりもお前、あいつを知らないのか?」
どうせあいつも同じバイトだろうと言うと、ヒトダマは射影機の中でふるふると首を振った。
ヒトダマ「知らないですよ〜。それに、私が知ってる限りじゃバイトで雇われたのって私とキリエさん位だし〜」
ギリアン「・・・と、いう事は?」
固体さん「分からん。だが奴らの仲間でないような気もするな」
ヒトダマ「まさかVR用のスパコンがハッキングされてるとか?」
固体さん「かもしれんな」
うなづいてから何故か、をたこんは元気にしているかなとか心配してみる固体さん。
だが考えていても仕方ない、と一同は「ここにいるらしい」裸いでんを探す事にした。
(Aパート終了)
 
・・・すいません。ナゾのNPCです。
正体は適当に作るかもしれないし、作ってもらうかもしれません。
でも個人的に「あんたたちが「神」と呼んでる存在」という台詞は書きたかったのでヨシ。
意味?まぁ色々。
・・・あっ!アラストルはナシ!神をぼーとくしたってのもナシ!だからやめれ〜〜〜〜
どすっ
・・・ばた。
  ↑直撃したようです。さあ起き上がる事ができるのか、魔剣を強奪する事ができるのか〜

刺さったまま・・・ 投稿者:日向@痛い・・・
 
上司に見つからないように書くの大変だし。
 
(Bパート)
何もない空間というのも考え物である。
蜃気楼のように現れたり消えたりする裸いでんや敵兵たち。
一度は突然背後に現れてP90を乱射され、あわや、というところまで逝きかけたくらいである。
固体さん「手も足も出んとはな」
ギリアンの傷の手当てをしながら固体さんが呟く。
固体さん「おい、ちゃんと見張ってるだろうな」
期間限定で射影機から開放されたヒトダマがM4を抱え、「ちゃんと見てます〜」と返事を返してくる。
どうやらこのヒトダマ、刃物だけでなく銃器も好きらしい。
ふよふよと辺りを警戒しながらヒトダマはにやけっぱなしである。
ギリアン「しかしよく分からんな」
固体さん「ああ、全くだ」
目の前に現れた敵が慌てふためいて逃げ出したり、近くにいながら自分たちの存在に気づかなかった敵がいたり、なんとも不思議な空間である。
???「やっぱり、苦戦しているようだね」
ヒトダマ「わわわっ!」
突然の声に、ヒトダマが慌ててM4の引き金を引く・・・が、弾は虚しくも虚空へと消えていっただけ。
???「無駄だよ。この空間の秘密がとけない限り裸いでんを助け出すことも、この空間から脱出することもできないみたいだからね」
ひょい、と固体さんの目の前に立つ先ほどの声の主・・・今度は敵兵の装備を身に付けているが、雰囲気で彼(?)だと分かる。
ギリアン「この空間の秘密?」
敵兵さん「奴ら、VR空間だからって好き勝手設定してるみたいだし。いたるところにワームホールや湾曲空間を作ってるね」
固体さん「・・・だから分かりやすく言えと」
敵兵さん「時間も空間も人間が認識する範囲の物じゃないってこと。目の前には何もなくても別の場所に飛んでしまうポイントがあったり、空間が歪んでいる所為で見えるべき物が見えなくなったりしている」
プチ「それがこの空間の秘密と言うことですか」
頷く敵兵さん。
敵兵さん「ま、だからといってどこに何があるからどうしろなんて誘導はしないけど」
固体さん「お前に借りを作る気もない」
敵兵さん「それが懸命だね」
それじゃ、頑張ってと敵兵さんの姿がゆらり、と揺らめく。
固体さん「おい!」
はた、とある事に気づいて固体さんが叫ぶ。
敵兵さん「呼んだ?」
固体さん「俺たちはここにいる。なのにお前はどうしてそう自由に移動できる?」
ワームホールがあるなら、そこからしか移動できないはず。
だが、目の前の彼(?)は・・・
敵兵さん「忘れた?俺はあんたたちが「神」と呼ぶ存在だってこと」
その声だけを残し、完全に消えてしまう。
敵兵さん「・・・あ、忘れてた。そこのヒトダマなんだけど、多分給料は全額カットになるんじゃないかな。給料データを覗いたんだけどさ」
ヒトダマ「・・・ええええっ?!そ、そんなぁ・・・」
がっくりと肩を落とすヒトダマ。
ヒトダマ「やっぱり管轄はなれたからだぁ〜」
めそめそ。
固体さん「諦めろ」
しかし、本当に訳の分からない空間だとは・・・
不意に、固体さんの目の前の空間が揺らめく。
と同時に感じる凄まじい殺気。
ギリアン「来るぞ!」
咄嗟に武器を構える2人+1体(ヒトダマ)。
だが次の瞬間、一同は完全に固まることとなった。
 
固体さん「・・・」
声が出ない。
目の前に現れた人物は紛れもなく、自分。
つぎはぎだらけの(笑)スニーキングスーツを纏い、ソーコムを手にしたその姿はまさに・・・
ギリアン「ドッペルゲンガー・・・」
ちら、とヒトダマを見るとヒトダマもヒトダマでかなりうろたえている・・・というよりも大好きな人間が2人、ということで喜んでいるようにも見える。
固体さんは思い出した。
「そもそも、あんたたちも本当にソリッド・スネークとギリアン・シードなのかな」という言葉を・・・
 
次回「真実の扉」
つーかなんかやけに重たいぞ〜(ごふっ)
・・・アラストル刺さったままなんで。

またも 投稿者:天麒麟

長くなりそうな気配(汗)。

もう1人の固体さんの出現にうろたえる一同。
あの偽裸いでん兼偽新米兼敵兵さん(ややこしいので以下「NPC」)の残した言葉が脳裏を過ぎる。
考えても仕方のないことには違いない。だがこうして実際目の当たりにすると……。
今まで現実だと信じていたことがゆっくり崩壊を始める……その瞬間。
ヒトダマ「あの固体さん、フェイクですぅ!」
狼狽とも歓喜ともつかない表情でスニーキングスーツ姿の固体さん(S固体さん)を見つめていたヒトダマが叫んだ。
その一声で場にかけられていた呪縛が一気に解ける。
タキシードの固体さん(T固体さん)とギリアンが同時に銃を抜いた。しかし、S固体さんが一瞬早い。
僅か半歩体をずらして辛うじて初弾を避けるT固体さん。体勢は崩れたがそれでも照準は外さない。
だが相手は既に次の攻撃に移っていた。手にしているのは大型ハンドガンでありながら驚異的な速射性能を誇るソーコムmk.23プロト〈フェイズU〉……T固体さんが手にしているのと全く同じものだ。
不敵な笑みを浮かべ、S固体さんが続けざまに引き金を引こうとする。T固体さんは間に合わない!
その時、轟音と共にギリアンのブラスターが火を噴いた。
S固体さんの眉間に大穴が開き、笑みが一転して驚愕に凍り付く。そこへとどめと言わんばかりにM4の銃弾がフルオートでボディにたたき込まれた(撃ったのはもちヒトダマ)。
低い呻き声(その声も、T固体さんと寸分違わない)とともにその場にくずおれるS固体さん。
T固体さんは、一瞬自分が蜂の巣にされたかのような錯覚すら覚えて眉を顰めた。
だがその感覚も、床に倒れ込んだS固体さんの姿が意味のないデータの羅列と化し、糸が解けるようにするすると虚空に消えていくのに従って薄れていく。
ギリアン「大丈夫か、スネーク!」
固体さん「ああ……助かった。いきなり自分が現れるとはな。だがこれで」
何となくわかった、と固体さんは続けた。
ギリアンが何が、と訊ねるより早く、
NPC「へえ……たいしたもんだ。あっちが本物かもしれないのに撃つなんてさ」
姿を見せないまままたもどこかからか響く、嘲るようなNPCの声。
だが固体さんは動じない。構えていたソーコムを右大腿部に固定したホルスターに戻す。
固体さん「こいつ(と、ヒトダマを指さして)が「フェイクだ」と言った。それを信用したまでだ」
NPC「そんなにそのヒトダマを信用していいの? もともとはそいつ、あんたたちをはめる側にいたんだよ?」
固体さん「もともとはそうかもしれん。だが、何もできないクセに高みの見物だけ決め込んで茶々入れてるだけのどっかの誰かさんよりはずっと信頼に値する」
泣き言を言いながらもいろいろ協力してくれたからな、と固体さんが言った。
えへへ固体さん&ギリアンさんのためですもん、と言いながら全身でテレテレのヒトダマ。
NPC「……何もできないどっかの誰かさんって、それひょっとして俺のこと?」
心外だ、と言わんばかりのNPCの声。
固体さん「何だ。察しがいいな」
ニヤリ、と笑うと固体さんは内ポケットから煙草の箱を出し、一本銜えて火を点けた。
その唐突とも言える余裕がNPCの癇に障ったらしい。空間を揺らして現れたその姿は、またも裸いでんに戻っている。
NPC「さっきから言ってるだろ。俺はあんた達が」
固体さん「神と呼ぶ存在、か? まあ確かに「何もしない」って意味でなら「神」とも言えるかもしれんな」
美味そうに深々と一服。紫煙が揺らぎながら立ち上る。NPCの表情(裸いでんだけど)が少々険しくなった。
NPC「ここは禁煙だよ」
固体さん「かたいこと言うな、神サマ」
固体さんは頬に刻んだ渋い笑みを更に深めると、吐息と共に煙りを吐き出した。
(Aパート終了)

NPCさんのキャラ設定がまだ生かされておりませぬ。
果たしてBパートでエマちゃんが出せるのか……(出せないかも)。
それにしても余裕ぶっこいてる固体さん……大好きだああぁぁぁぁ!!!(@ヒトダマ)

休日なのに 投稿者:天麒麟@ねむねむ〜 
 
Bパート、遅くなって申し訳ないです。
ネタ板でいろいろ注文貰って書き換えてたら下書きデータがぶっ飛びやがりました(涙)。
何とか思いだしながら書いていきまふ。くそう…。
 
(Bパート)
煙草をくゆらせながら大人の余裕を見せつける固体さん。NPCにはその態度が気に入らないらしい。
NPC「「神」っていうのがどんな定義の存在か、まさか忘れたなんて言わないよね?」
固体さん「全知全能。ようするに何でもお見通しってことだろ。何でもお見通しの神様なら、何もわざわざ俺達なんぞをからかうためにご降臨あそばす必要もあるまい……あんたのようにな」
NPCが一瞬押し黙る。その表情には僅かだが明らかな動揺が見て取れた。
固体さん「成る程、あんたはこの空間においては「神」なのかもしれん。出入りは自由、システムにも干渉できようだな……あのフェイクの「俺自身」、登場させたのはあんただろ」
NPC、沈黙。
ギリアン「そうなのか?」
固体さん「まあ、推測だがな。俺達はこいつに謎を掛けられている。ここがVR空間である以上、確かに俺もギリアンも、よりリアルに再現されたデータユニットである可能性はあるが、あの謎かけの後に俺自身が登場とは、考えてみれば随分古典的な手だと思ってな」
ギリアンが納得した顔でああ、と頷く。さっき固体さんが言っていた「何となくわかった」のはこのことだったのだ。
NPC「……さすがIQ180の天才だね。正解だよ。アレを作ったのは俺だ。でもあのフェイクを倒したからってあんた達自身がフェイクじゃないって証拠にはならないよ」
ようやくNPCが口を開いた。ちょっと悔しそうに見えなくもない。
NPC「いつか本当に、「本物の自分」と対峙する瞬間が来るかもしれない」
ヒトダマ「あ、そんなことないです〜。あり得ないです〜」
緊張感に欠けた声でヒトダマが間に入ってきた。
ヒトダマ「だってこの固体さん達、ちゃんと実体ですもん〜〜」
この発言にはNPCだけでなく固体さん&ギリアンも驚いた。
NPC「何でそう断定できるんだ?」
ヒトダマ「あなた私をタダの霊体だと思って見くびってたでしょ〜。これでも「聖霊」の端くれですよ。相手が霊を備えた存在かどうかくらい見分けつきますも〜ん」
緊張感全くなしだが自信は満々のようだ。と、固体さんの手がにゅっとヒトダマに向かって伸びた。
固体さん「お前は〜〜、何故それを早く言わん!!」
ヒトダマ「ひ、ひえぇぇ〜〜、だって固体さんさっき「気にしない」って言ったじゃないですかぁぁ〜〜、だから私、言う必要ないのかな〜〜って……だから尻尾、尻尾はぁぁぁぁ!」
尻尾掴んで振り回された挙げ句ぽいと放り出されるヒトダマ。間一髪、ギリアンが受け止めて大事には至らなかったが、度の強い眼鏡の奥で目がきゅるきゅる回っている。
ギリアン「おい、大丈夫か?」
ヒトダマ「ほにゃぁぁ、あ、あんまりですぅぅ……(涙)。でも固体さんだからいっか〜〜」
ギリアン「……大丈夫みたいだな(汗)」
それはともかく。
NPC「ふん……アレがフェイクを見破ったのはあんた達の熱心なファンだからだと思ってたけどね」
鼻先では笑っているが、若干焦りの色が見え始めている。
固体さん「どうした。想定外だったか?」
固体さんの冷ややかとも言えるツッコミに、ちょっと嫌な顔をするNPC。
固体さん「俺達の目的は裸いでんの救出とここからの脱出だ。正直、あんたの正体には全く興味がない。あんたが本当に神様なら神様らしく黙って見物していてくれ。俺達にこれ以上余計な干渉はするな。
それともただの通りすがりの通行人なら……」
一度言葉を切ると、固体さんは短くなった煙草を床に落とした。
固体さん「……とっとと通り過ぎろ」
そのまま靴の踵で煙草の火を踏みつぶす。
長じて後は素晴らしい美青年になるであろうと思われる裸いでんの(中身はNPC)、今はまだあどけない顔が怒りの表情に変わった。
NPC「スネーク……俺はあんたの言ったとおり、ここのシステムに干渉することが出来る。ここがVR空間である限り、俺は何だってできるんだよ。敵を増やすことも、フロア自体を崩壊させることだって」
ギリアン「……やれやれ、随分自己顕示欲の激しい神さまだな」
呆れたような口調でギリアンが言った。
固体さん「何でも出来るが何もしない。する必要がない。それが全能である神様のスタンスじゃないのか」
NPCがぎりっ、と歯ぎしりした。
固体さん「神は賽を振らない。だろ?」
20世紀最大の科学者と謳われた人物の言葉を引用した途端、裸いでんの姿が唐突に消えた。
 
文字数オーバーにつき続く(汗)

初めての二部構成(汗) 投稿者:天麒麟@ねむねむ〜
 
続きでし。
 
勿論、NPCの気配も。
ギリアン「……いっちまったのか?」
固体さん「ああ……だが諦めたわけじゃないだろう。ま、当分はプライドもあるから出てくることはないだろうがな。……プチ!」
プチ「はい。僅かですがスキャニングに成功しました」
それまで沈黙を守っていたプチが応えた。
実は固体さん、あのやりとりの間に体内通信で、プチにシステムに侵入するように依頼していたのだ。
プチ「このフロアに入った途端、全センサーが使えなくなったので少々厄介でしたが、あのNPCが動揺した隙に何とかデータの一部に接触できました。このフロアは常に何者かの手によって創造と変成を繰り返しているようです。その「何者か」の名前がキーワードになっているようですね」
ヒトダマ「……おかしいなあ」
プチの発言に首(全身?)を傾げるヒトダマ。どうやらお目々きゅるきゅるからは脱したようである(でもまだちゃっかりとギリアンの手の中)。
ヒトダマ「そいういう仕組みなら、このフロアに入った時にナビが説明してくれる筈なのに」
ギリアン「どういうことだ?」
ヒトダマ「私のフロアの時にも見られた筈ですけどぉ……ほら、このフロアをクリアするためには何とかかんとか〜って文字」
固体さん「ああ……あれか」
ヒトダマ「アレを表示させるシステムプログラムがあるんですけどぉ……そういえばこのフロア、なんで表示されなかったんだろ……?」
固体さん「ナビの代わりに現れたのが……」
NPC。あいつ。
ギリアン「……もしかして」
プチ「そのもしかして、です。あれの正体はナビゲーション・プログラムです」
えええ〜〜〜っっ、と声を上げたのはヒトダマ。
ヒトダマ「そ、そんな筈ないです〜! だってあのプログラムにはあんな高度なAI設定されてないですよ? 判断能力はわりとレベル高いものらしいですけど、まさか「神」を名乗るなんて……」
プチ「ええ。プログラム自体はそう高度なものではありません。どうやら何らかの理由により暴走しているようですね。他のプログラムはフロア毎に分離されていますが、あのナビ・プログラムだけは全フロアを統括しているんです」
固体さん「唯一の統括プログラムが何らかの理由で暴走し、自我をもった挙げ句自らをVR空間の「神」と思いこんだ、ってところか。暴走理由が知りたいところだがその件は後に回そう。で、プチ、この空間を操作している人物の手掛かりはあったか?」
プチ「すみません。これ以上はわかりませんでした…」
申し訳なさそうなプチ。いやよくやったとギリアンが労う。
ギリアン「これで振り出しに戻ってしまったな」
固体さん「ああ。だが必ず手掛かりはあるはずだ」
地道に探そう、と言って一歩踏み出したその途端。
床がぱっくりと開いた。いつの間にか足下にワームホールが出現していたのだ。
一同「うわぁぁぁぁっっっ!!」
 
え? まだオーバーしてるって??(大汗)

いや三部構成か? 投稿者:天麒麟@ねむねむ〜 
 
今回はスペシャル1時間半のようです…。
 
奈落へ落ちていく……と思ったが、落下距離はたいしたことがなく、彼らはフロア内の別の場所に放り出された(といっても特に周囲の風景に変化はない)。
ギリアン「……シド・ガーデンのマジカルハウスでスナッチャー追いかけていた時のことを思い出すな」
強打した尻をさすりながらギリアンが立ち上がる。
プチ「足下にワームホールなんて……ほんとにめちゃくちゃな作りになってますねこの空間」
ヒトダマ「何か普通の感覚じゃないですよ〜……ひ、ひぇぇぇっ!」」
ギリアンに掴まれていたため一緒に落っこちたヒトダマが、周囲を見回して悲鳴をあげた。
固体さん「!!」
何と彼らは周囲をぐるりと敵兵に囲まれていた。
無数の冷たい銃口が、一同に狙いを定めている。
ギリアン「ちっ……よりによって……」
ブラスターを抜く。しかし多勢に無勢。固体さんにしろギリアンにしろ銃器の扱いはお手の物だが、何しろ相手が多すぎる。
固体さん「ヒトダマ! あの呪文は使えんのか!」
ヒトダマ「ごめんなさいMP不足ですぅぅ〜〜!」
泣きながらも懸命にM4を構えるヒトダマ。霊体なので銃弾によるダメージは受けないだろうが、一人で脱出ということはカケラも考えてないらしい。
ギリアン「スネーク……このままでは……」
固体さん「ああ……」
VR空間での死は本当の死ではない。だが、大ダメージは確実だ。
(どうする……どうすれば……)
固体さんの頭の中で、情報がぐるぐる回る。遊園地のミラーハウス、常識はずれの空間を好き勝手に作り上げる「クリエイター」……。
そうか。
ヒトダマ「……固体さん?」
ギリアン「どうした? スネーク」
突然黙り込んだ固体さんを不審に思ったヒトダマとギリアンが声をかける。
固体さん「わかった」
ギリアン「何が?」
固体さん「わかったんだよ、この空間を作っている張本人が誰か」
固体さんはそう言うと、ぐいと顔を上げて叫んだ。
固体さん「聞いているなNPC! この空間を作っているのは、裸いでん自身だ!」
一瞬どこかで、誰かが悔しそうに呻いたような気配がした。
途端に、周囲の壁が、敵兵たちが、一気に崩れ去った。照明も消え、僅かに足下に固い床の感触を憶えるのみである。
その闇の中で、ぼうっと光が浮かび上がった。
ヒトダマが発光しているのだ。
そしてその光に照らし出されたのは……一枚の扉。
ヒトダマ「どうやらさっきのがキーワードだったようですねぇ」
ギリアン「スネーク、どういうことだ? あの空間を作っていたのが裸いでんだと」
固体さん「あの空間はでたらめな構造をしていた。常識では思いもつかないような所にワームホールを作り空間をねじ曲げ……しかもそれが頻繁に変わっていた。丁度子供が積み木を積んだり崩したりするようにだ」
ギリアン&プチ&ヒトダマ「!!」
子供のように自由に空間を弄る「制作者」。そして何処かにいる筈の裸いでん。
ギリアン「……それにしてもとんでもない賭だな」
固体さん「ああ。できればこれを最後にしたいものだが」
固体さんは扉に歩み寄ると、慎重に扉を開けた……。
 
扉の向こうに彼らが見たものは?(裸いでんならいいな)
次回、「本当の黒幕は?」 WFのプロデューサとかだったら笑う。
 
そういえばバールって、よくドラマで凶器に使われるよな……(げしっ)。
………ぱたっ。

とりあえずAパートだけでも・・・(汗) 投稿者:日向@帰り前
 
展開が〜(滝汗)
 
闇の中。
??「・・・く・・・っ」
膨大な量の情報が自分を侵食しようとしているのが分かる。
耐性を上げても侵食のダメージからは逃れられない。
今は辛うじて自分を保つことができているがそれも時間の問題。
耐えられず暴走するか、食いつぶされるか・・・
残された時間は、あまりない。
 
固体さんが扉を開けると、そこはまたも無機質な空間が広がっているだけだった。
「このフロアにいる」はずの裸いでんの姿はおろか、気配すらない。
固体さん「裸いでんはどうした?!返してもらおうか?」
そこにいるのは分かっているんだと固体さんが銃を抜きつつ声をあげる。
その、固体さんたちの前にゆらりと現れたのは・・・NPC。
だが、今度は裸いでんの姿でも新米の姿でも敵兵の姿でもない。
自らを「神」と名乗るにはかなり弱々しい姿である。
しかしその眼は憎悪に満ちている。
固体さん「・・・神サマにしてはやけに貧弱だな」
ギリアン「・・・確かに」
もう少し神々しさとか、有難みを感じさせる姿なら納得いくが、とギリアンもうなづく。
ヒトダマ「「神」と名乗っても所詮ただのナビゲーターですからね〜」
NPC「・・・どいつもこいつも俺をバカにして・・・」
怒りに肩を震わせ、NPCが低く呟く。
固体さん「お前に構っているヒマはない。裸いでんはどこだっ?」
容赦なくソーコムを突きつけ、固体さんが声を荒げる。
それにひるむ様子もなくNPCがきっと固体さんをにらみつけた。
NPC「確かに俺は「このフロアのどこかに裸いでんはいる」と言ったよ。でも「返す」とまでは言ってない」
固体さん「そう言うのなら力ずくでも返してもらう。返さないなら・・・」
狙いをしっかりとNPCの眉間に定め、やはり強い口調の固体さん。
NPC「「返さないならお前を撃つ」?無駄だよ」
何しろ俺は「神」なんだからねとNPCが続けた瞬間、
ヒトダマ「自分の事、「神」だなんて騙る人は嫌いですぅ〜」
腹を立てたヒトダマが真っ赤に光りながらM4の引き金を引いた。
フルオートで撃ち出された無数の弾がNPCを襲う!
が。
ヒトダマ「ほえほえほえほえ〜〜〜〜!!」
固体さん「ヒトダマっ!」
NPCを蜂の巣にするべく撃ち出されたはずの弾が、何故か全てヒトダマに直撃する。
ぽすぽすというなんとも間抜けな音をたてて、弾がヒトダマに食い込んでいく。
ヒトダマ「ほえ〜〜〜お〜も〜い〜〜〜」
ぽすぽすぽす・・・ぼとっ
プチ「あ、落ちた」
固体さん「大丈夫かっ!?」
慌てて駆け寄り、ヒトダマを持ち上げる固体さん。
固体さん「・・・む、」
全弾貫通しなかったか、やけに重い。
そこで固体さん、何を思ったか気絶している(らしい)ヒトダマの尻尾を掴んで揺さぶった。
・・・そう、お祭りの出店で釣る様な「水ヨーヨー」のように。
ヒトダマ「・・・はっ!あっ!あ〜!だ〜か〜ら〜尻尾は〜や〜め〜て〜〜〜〜」
どうやら尻尾を掴まれたときにはっと気がついたらしい。
なさけない叫びと共に上下にびよんびよん揺れるヒトダマ。
そのうちに。
ヒトダマ「うえ〜・・・」
じゃらじゃらという音と共に大量の弾とコレクションの刃物を吐き出した。
ヒトダマ「うひ〜・・・死ぬかと思った〜」
固体さん&ギリアン「だからそれだけかい!」
固体さんの手からはなれて必死にコレクションをかき集めるヒトダマに、2人の声が突き刺さった。
NPC「だから無駄だって言ったんだよ。俺はこの空間を自由に操れる。着弾点を変える事もできるんだよ」
スネーク、撃ったのがあんたじゃなくてヒトダマで命拾いしたねと言いつつ、NPCの姿が掻き消える。
NPC「でもこの俺を怒らせたんだ、「神」の怒り、その身に味わうといいよ!」
その言葉と同時に、辺りの景色が一変した。
(Aパート終了)

・・・いかん、こっちも3部作になりそうな悪寒。
あそこまでスゴイの書いてもらったんでこっちも全力全霊掛けて書かせてもらいます〜
(こら)

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