過去ログ(No.141〜150)
  
お待たせしました 投稿者:天麒麟@眠い
 
(Bパート)
メイ・リン「んもう……私が掃除してあげたの、先週よ? どうやったら一週間でこの状態にできるのかしら」
ダンボールを慎重に避けながら、着替えの入った紙袋をぶら下げたメイ・リンが入ってくる。
固体さん「これは単なる掃除中のアクシデントだ。……ああ、紹介しよう、こいつがさっき話したNATだ。NAT、俺の同僚のメイ・リン」
NAT「初めまして。新妻でぇす☆」
その途端、間髪入れず
ぱっかーーん!
固体さんが手にした一斗缶の蓋がNATの後頭部にクリティカルヒットした。
NAT(涙目)「………冗談なのにぃぃ〜〜」
固体さん「……世の中にはな、言っていい冗談と悪い冗談があるんだよ」
声の調子がやたら低いのが妙にコワイ。
NAT「今のはどっち?」
ぱっこーーーん!!
2回目の快音が固体さんの回答だった。
 
メイ・リン「あ、あの……まあ、取り敢えず、宜しくね(汗)」
NAT(半泣き)「よ、宜しく……」
固体さん「で、メイ・リン、さっき頼んだヤツだが……」
歪んだ一斗缶の蓋をぺこぽこと直しながら、何事も無かったかのように訊ねる固体さん。
メイ・リン「適当に見繕ってきたわ。でもやっぱり下着だけは新品のがいいと思って……NATさん、よかったら一緒に買い物に行かない?」
NAT「NATでいいよ。……買い物? 俺が?」
メイ・リン「ええ。どうせならちゃんと採寸もしてもらったらどうかしら。肉体を手に入れたばかりってことは、自分の3サイズも知らないんでしょ?」
NAT「そ、そりゃまあ……」
言葉を濁しつつ、ちらっと自分の胸元を見るNAT。そのままメイ・リンの胸元と見比べて……(笑)。
ヒトダマ「NATさぁん、きちんと採寸して正しいサイズの下着着けるだけでも結構バストアップになりますよ」
ヒトダマが、床に「の」の字を書き始めたNATにこそっと耳打ちする。
NAT「ほんと?」
ヒトダマ「ほんとほんと」
NAT「……行く」
何しろリカちゃんの衣装でさえも微妙に胸元がユルイのだ(笑)。
固体さん「買い物くらいならそう身体に負担もかからんだろう。リハビリ兼社会勉強だ。行って来い。メイ・リン、そいつを頼むぞ。何しろ人間社会の一般常識ってもんがわかっていない」
メイ・リン「任せておいて。じゃ、着替えは下着を買ってきてからにしましょ」
はい、と紙袋をヒトダマに預ける。
NAT「ヒトダマは?」
ヒトダマ「私はお掃除の続きやりますんで〜」
お留守番してます、とヒトダマ。
それじゃちょっと行ってくるわね、とNATと共に部屋を出ようとしたメイ・リンが不意に振り返った。
メイ・リン「ああそれと。買い物の代金はスネーク、あなたのお給料から天引きにしておくわね」
固体さん「……何っ!?」
思わず固体さんは抗議しようとしたが時すで遅し。メイ・リンとNATはドアの向こうへ姿を消していた。
固体さん(苦笑)「……やられたな」
ヒトダマ「いいんですか?」
固体さん「まあ、お前らを拾った時点で多少の出費は覚悟していたさ」
ヒトダマ「申し訳ないです……」
せめてのことにお掃除だけでもちゃんとやりますんで、とヒトダマはことことと散らかったダンボールを片付け始めた。
固体さん「お前は掃除が苦にならないみたいだな」
ヒトダマ「ダンジョンの管理人やってましたから。後始末とかお掃除とかは慣れてますです」
ダンジョンで何を掃除するのか何の後始末をするのかは諸兄のご想像に任せるとして。
固体さん「そうか、じゃ後は頼んだぞ。俺は仕事に戻るからな」
ヒトダマ「あのう、一応捨てていいものとそうでないものを見て欲しいんですけど…」
固体さん「その辺は任せる。どうしても判らないものだけ一箇所にまとめて置いてくれ」
ヒトダマ「そうですか……じゃ、これは捨ててもいいのかな?」
と、何やらひっくり返ったダンボールの下から雑誌のようなものを引っ張り出すヒトダマ。
ヒトダマ「えーと、(以下検閲により数行分削除)……わー、これってひょっとして……」
エロ雑誌……?
固体さん「そっ、それはっ、潜入任務の時に使ったアイテムの残りだっ!」
大慌てでヒトダマから雑誌を奪い返す固体さん。
ならそんなものを後生大事にとっておく必要もないとは思うのだが(笑)。
ヒトダマ「あー、私そうゆうのには鷹揚ですから大丈夫ですよ〜。独身男性の部屋ですもんそんなのの2冊や3冊当たり前ですし〜。出てきたのが薔薇系とかアニキ系だったら流石にちょっと引きますけどね〜」
んじゃそれは固体さんが責任持って保管しててくださいね〜と他のダンボール片づけに取りかかるヒトダマの後ろ姿を見ながら、
(ひょっとして俺は弱みを握られたんじゃないだろうか……)
ふと不安に駆られる固体さんであった(でも雑誌は手放さない)。
 
次回「NAT、初めてのお買い物」 ヤツの3サイズが今明かされる(ぇ)!

Bパート遅れてます・・・ 投稿者:日向@へろへろ
 
「NAT、はじめてのお買い物」
 
連れ立って歩くメイ・リンとNAT。
大通りに出てエアバスを待つ間、NATはというとものめずらしそうに辺りをきょろきょろと見回している。
メイ・リン「もしかして、こういったもの見るのって初めてなのよね?」
NAT「うん、データとしては知ってるんだけど実物を見るのは初めてだなぁ・・・」
そう言いつつもきょろきょろとするNAT。
NAT「しかもすごいノイズ。こんなところでよく暮らせるね」
メイ・リン「ノイズ?」
NAT「ほら、俺ってデンパな人だし。無線とかで飛ばされるデータがすごくて・・・」
元・AIだけにデンパ体質なのか無線で飛び交うデータまでキャッチしてしまうNATにとっては街中は少々辛いらしい。
NAT「まぁ、俺に向けられて発信されてるものじゃないから無視できるのだろうけど・・・」
メイ・リン「あなたって結構大変なのね」
少々呆れたように呟き、メイ・リンはタイミングよくやってきたエアバスに乗り込んだ。
 
その頃、ヒトダマに掃除を任せて部屋を出た固体さんはというと・・・
固体さん「・・・誰に奴のリハビリを頼むかが問題だな・・・」
心当たりは数人、ある。
以前自分が勤めていた清掃会社「FOX HOUND」の元・メディカルスタッフであるナオミとJUNKER本部の看護師であるジェミー・・・
固体さん「・・・ナオミに任せると珍しい個体だとかいって実験材料にされかねないな・・・」
じゃあ、ジェミーに任せるか?
いや、それもまずいかと固体さんが首を振る。
個体さん「奴のことだ、ジェミーにとんでもないことを言いかねん」
一応はギリアンとNATは顔を合わせたことがある。
が、常識というものを分かっていないNATが冗談でもギリアンとは・・・な関係だとか言い出したらギリアンがあまりにも可哀想過ぎる(笑)
さて、どうしたものやらと固体さんが首を傾げたそのとき。
近くで、どこかで聞いたことのある怒鳴り声が聞こえてきた。
??「だから私は「よ●ちゃん」を買いに来たっていってるでしょ?!」
「で、ですからお客様に買われると・・・(滝汗)」
??「いいじゃない!そんなにも売りたくないというのなら店ごとぶっ飛ばすわよ?!」
個体さん「・・・」
声と会話の内容でピンときた。
個体さん「フォーチュン・・・」
本名へレナ・ドルフ・ジャクソン。またの名をフォーチュン。
親父が入所していた福祉介護施設「三途おぶりばーてぃ」の看護師で、固体さんとはハンター仲間というかライバルというか・・・な関係である。
とてつもない幸運の持ち主で、狙った懸賞は必ず当てる、くじつきのお菓子は必ず当てる強者である。
・・・が、あまりにも連続で当たりのお菓子を買うために駄菓子屋からは「駄菓子屋キラー」と呼ばれ、たまーに購入拒否に遭う事もあるらしい。
しばらく、フォーチュンと駄菓子屋の店主とのやり取りを聞いていた固体さん。
だが、ふと思いついてフォーチュンに声をかけた。
固体さん「おい、フォーチュン!」
フォーチュン「・・・スネーク・・・」
どうしてここに、と彼女が言う前に固体さんは店の中に入って行った。
固体さん「ここは俺が払うから、彼女に買わせてやってくれ」
店主「・・・そ、そういうなら・・・」
固体さん「だとよ。さ、選んで来い」
それじゃ、お言葉に甘えて、とフォーチュンが「よっち●ん」を選んで持ってくる。
その会計を済ませ、二人は並んで店を出た。
固体さん「フォーチュン、お前の運は分かってるんだからあまり店の奴らを困らせるなよ」
フォーチュン「分かってる。けど今日はどーしても「よっちゃ●」が食べたかったのよ」
・・・たかが30円。されど30円。
固体さんは小さくため息をついた。
フォーチュン「で、私に何の用?普段自分の食費ですら困ってるあなたが私に奢ってくれるとは、何か下心があるんじゃなくて」
そういわれ、肩をすくめて見せる個体さん。
固体さん「下心とは言ってくれるな。なに、やましいことじゃないがお前の本業(看護師)で頼みたいことがあってな」
そういうと、固体さんはフォーチュンに事の次第を話し始めた。
 
んでもってこちらは固体さんの家。
ヒトダマは、というと手際よく掃除を・・・進めていなかった。
ヒトダマ「ほにゃぁぁぁ・・・(ぽて)」
床に転がるヒトダマの周りに広がる血の海。
どくどくと鼻血を噴出しながらヒトダマは頑張ってお掃除しないと、と最後の気力を振り絞る・・・が。
ヒトダマ「・・・やっぱりダメですぅ〜〜〜〜」
そう呟いたヒトダマの視線の先には大量に積み上げられたエロ雑誌とDVDとその他もろもろの怪しげなグッズがあった(くす)
(Aパート終了)
 
ごめんちゃい、買い物エピソードはBパートで書きまふ・・・
「ヒトダマ、出血多量で大ピンチ」は本来「固体さんのスニーキングスーツとか着替え(いずれも洗濯
前のもの)」とか思ったんですけどそれじゃヒトダマ、ただのヘンタイになりかねないなと思いあえて
アダルトグッズに変更しました。

やっとUP・・・・・・・ 投稿者:日向@遅れました
 
(Bパート)
NAT「うわ〜・・・」
巨大な建物を前に、NATが呟く。
NAT「でかっ」
メイ・リン「その分、なんでも手に入るわよ。さ、行きましょ」
そう言うとさっさとジョイ・ディビジョンの中に入っていくメイ・リン。
あわててその後を追うNAT。
その貧弱な胸に、一抹の不安を寄せながら。
 
ネオ・コウベ最大のチェーン店だけあって中はかなり広い。
しかも何でもそろっている。
NAT「・・・えーと・・・?非売品「ソリッド・スネーク」フィギュア?」
ショーケースの中を覗き込んだNATが不思議そうな顔をする。
NAT「・・・なんでこんなものが」
メイ・リン「ああ、それ?確か映画版の「メタルギア」公開記念ということで配給会社が懸賞で100人にプレゼントしたってのかも。どこで見つけてくるか分からないんだけど、たま〜にオークション形式にして高値で売ってるらしいわよ」
NAT「・・・こんなん、買う人いるの?」
メイ・リン「マニアにはたまらない一品なんじゃない?」
そういう会話を交わしつつ、2人はエスカレーターに乗り、3Fの女性用下着売り場に入る。
NAT「うわ〜・・・」
フロアいっぱいに広がる売り場。地味なのから派手なのまで、さまざまな下着が展示されている。
NAT「なんかよくわかんないけどすごっ。でも、これって付けてる意味あるの?」
そう言いつつ、興味深そうにNATがワゴンの中から1枚の下着を取り出す。
両手でびよ〜んと引っ張るそれは・・・
メイ・リン「うわっ、何これ〜信じらんない」
NAT「よね?」
NATが手にしていたのは真っ赤なヒモT。
・・・というよりもどう見てもヒモを繋げただけの物。
NAT「こんなん付けるならはじめっから付けないほうがいいような気がするけど・・・」
ひととおり引っ張って遊んでからワゴンに返すNAT。
(そもそも今朝がた全裸で固体さんに挑んだ時点で何も言う権利はない)
メイ・リン「それじゃ、まずどのサイズになるかお見せの人に測ってもらいましょ」
NAT「うぇ〜・・・」
測るの、やだなぁとぼやくNATを引っ張り、メイ・リンが店員の所へ行く。
メイ・リン「すみませ〜ん、ちょっと下着の採寸してほしいんですけど〜」
はいはい、と店員がメジャーを持って2人に前に出てくる。
店員「・・・で、どちら様が」
メイ・リン「あ、この人ね。よろしく」
NAT「えぇぇ・・・付いてきてくれないの?」
半泣きでメイ・リンに訴えるNAT。
メイ・リン「だって、NATさんの裸見る趣味なんてないもの」
NAT「・・・そ、そっか・・・(涙)」
じゃあ、行ってくる、と悲痛な面持ちでNATと店員は試着室のカーテンの向こうに消えていった。
数分後・・・
店員「えー・・・アンダー75、トップ83・・・ウェスト・・・」
試着室から聞こえてくる店員の声に、メイ・リンが納得したように小さくうなづいた。
メイ・リン(気にするだけ、あるわね・・・)
 
NAT「うぇ〜・・・なくてもいいんじゃない、って言われた〜」
半泣き、というよりもほぼ完全に泣き顔でNATがメイ・リンに訴える。
その手に握られたスリーサイズと適切な下着のサイズを見て確認しながら、メイ・リンがそうはいっても、と呟いた。
メイ・リン「確かに無くても問題なさそうだけど、ちゃんとしたサイズの補正下着にすれば多少はバストアップになるわよ。 ・・・ほら、これなんかどう?」
NAT「・・・ヌ●ブラ?」
ぷにぷにの、ヒモがないそれにNATが少々困惑したような顔でメイ・リンを見る。
メイ・リン「これと別の補正下着を組み合わせると見た目も大きくなるしバストアップに最適ってこの間テレビでやってたの。試してみたら?」
NAT「・・・でも・・・これ、高いよ?」
それに俺、お金もってないし、と続けるとメイ・リンが大丈夫とウィンクしてくる。
メイ・リン「スネークに、貴方の買った分はお給料から天引きしておくって言ってあるから」
NAT「・・・うわ・・・」
それってスネークに悪いんじゃ、と呟くNAT。
メイ・リン「大丈夫よ。だってスネーク、なんであるバイトをかけ持ちしてるのに貧乏かって言うと・・・男の人なんだね、あやしいグッズを買い揃えてるから金欠になるみたい」
NAT「・・・同情する余地無しかも」
じゃあ、両方買うとNATも納得してうなづいた。
 
次回「リハビリ開始?」
多分FOX DIEしこまれるかレールガンぶち込まれるか尋問されるかのどれかでしょうね・・・

足りるかな…。 投稿者:天麒麟
 
「リハビリ開始?」
 
(Aパート)
メイ・リンとNATが高価な買い物をしているとは露知らず、固体さんは手近な喫茶店でフォーチュンに事の次第を説明していた。
フォーチュン「……まぁ、大体のことはわかったわ。で、そのNATって子、具体的にはどのくらい筋力がないの?」
固体さん「字が書けん」
フォーチュン「え?」
固体さん「いや、字の形や書き順は知っているらしいが、指の動かし方がわからんようだ」
そう言って固体さんは内ポケットからNATが生まれて初めて書いた(笑)メモ用紙を取り出してフォーチュンに見せた。
フォーチュン「……(溜息)3歳児でももっとまともに書くわよ」
固体さん「(こっちも溜息)しかもボールペンを長時間握るだけの握力もないらしい」
フォーチュン「そんなざまで普通に生活できるのかしら」
固体さん「生活以前の問題なんでな……それでお前にヤツのリハビリを頼みたいんだ」
フォーチュンは暫く手の中の「ミミズの悶絶死」を見つめていたが、わかったわ、と頷くと紙片を固体さんに返した。
フォーチュン「仕事の合間でよければね」
固体さん「すまん。恩に着る……そういえばお前、今日は仕事はどうしたんだ?」
フォーチュン「夜勤明けなの。で、本当はこれから警察で事情聴取」
固体さん「事情聴取? お前また何かしたのか?」
常に小型レールガンを携帯し、キレると見境なくぶっ放すこの姐さんは、今までにも何度か警察のご厄介になっている(苦笑)。
フォーチュン「失礼ね。誰のせいだと思ってるの? 今朝一番にウチの施設長と職員がしょっ引かれたからよっ」
固体さん「あ゛」
すっかり忘れとった……。
固体さん達が今の所事情聴取を免れているのは、偏にJUNKERであるギリアンが手を回してくれたお陰なのだ。
因みに裸いでんは、(本物の)ローズ先生が預かってくれている。
フォーチュン「こっちは夜勤明けで疲れてるってのに……全く「よっ○ゃん」でも食べないとやってらんないわよ」
軽く肩を竦めたフォーチュンはそう言いつつ、先程固体さんに奢ってもらった「よっち○ん」の袋を開け、あら、と相好を崩した。
フォーチュン「……『当たり』だわ」
流石。伊達に「幸運の女神」を標榜しているわけではない。
固体さん「………よかったな」
フォーチュン「次の、貰ってこなくちゃ」
嬉しげにいそいそと立ち上がるフォーチュン。
フォーチュン「事情聴取が終わったら一度あなたのところに寄るわ。彼女(NATのこと)に会わせて頂戴。直接聞きたいこともあるし、リハビリ計画はそれからね」
固体さん「ああ」
じゃあね、と席を立って店を出ようとするフォーチュン。しかし、何かを思い出したかふと足を止めて振り返った。
フォーチュン「そうそう、施設長が拘留されてる間、施設長代理が決まったんだけど、誰だと思う?」
固体さん「随分手回しがいいな……」
兄の経営する施設そのものにはあまり興味のない固体さん。冷めかけたコーヒーを口元に運びつつ何気なく訊く。
固体さん「で、誰に決まったんだ?」
フォーチュンがちょっと意味ありげに笑って答えた。
フォーチュン「あなたのお・と・う・と☆」
ぶーーーっっ!!
固体さんは盛大にコーヒーを吹き出した……。
 
その頃。
謎の虹色商品てんこ盛りの前でMPを赤色点滅させていたヒトダマは、昇天寸前の状態でそれでも何とかそれらをダンボールに詰め込み終えていた。
因みに、自らの血溜まりは一種の心霊現象なのですでに消え去っている(笑)。
ヒトダマ「こ、これで全部……かな……?」
側面に「え○めみかん」と書かれたダンボールで12箱分。
……ちょっとした商いができそうな量である(呆)。
ヒトダマ「固体さん、をたこんさんから預かったのもあるって言ってたけど……本当かなあ?」
疑念を口にしつつ、最後の一箱にマジックで「固体さんマル秘 No.12」と大書し、部屋の隅に積み上げる。
ヒトダマ「さーてー、次は……お洗濯ですかぁ」
部屋のあちこちに散乱する衣類を回収するヒトダマ。
ヒトダマ「えーと、色柄モノとー、そうでないのとー……ほぎゃっ!」
分別中に、脱ぎ捨てられたと思しき(勿論未洗濯)トランクスを発見し、またもヒトダマは一瞬気を失いかけた。
ダメダメ、こんなことじゃこの先共同生活なんてやっていけない頑張れ私と自らの理性にむち打って、下着を洗濯籠の中に放り込む。
ヒトダマ「何だか家事は私担当になりそうな気がしますし〜……」
嫌いじゃないからいいですけど慣れるのに時間かかりそうとか考えつつ、一方で固体さんてばトランクス派なんだ〜とか感心しつつ(?)、洗濯物をより分けていく。
そしてヒトダマは……あるものを見付けた。

睡眠時間 投稿者:天麒麟@3時間 
 
(Bパート)
ヒトダマが見つけたもの……それは固体さん愛用のスニーキングスーツであった。
ヒトダマ「ほっ、ほにゃっ、やっ、やばいですぅぅ〜〜!!」
またも大出血の予感がして、どこぞかへすっ飛んでいくヒトダマ。
戻ってきた時、その鼻の穴には丸めたティッシュペーパーが詰められていた(笑)。
ヒトダマ「はうう〜〜……予想はひてまひたけど、マニアにはたまんない一品でふよぉぉ」
何しろ、元の世界にいた時にこのスーツ姿の固体さんに惚れたのだ。下着以上に興奮するのも無理はない(そうなのか?)。
おそるおそる頬ずりなんかしてみたり(・o・;)
しかし袖口や裾のあたりが微妙に裏返り皺が寄っているところを見ると……。
ヒトダマ「……何で補修はきちんとひてあるのにお洗濯はひてないんでひょおか?」
この辺に架空と現実の境界線があるらしい(笑)。
タキシード姿も素敵だったけど、やっぱり固体さんはこっちだよなあ、これからひょっとしたらこまめに見られるかもやった〜などと、フ
ァン心理丸出しの呟きを口にしつつ、ヒトダマがそれも洗濯籠にいれようとしたその時。
ぱさり、と何かが落ちた。
丸まった布きれのようである。ハンカチかな?と拾い上げたヒトダマが何気なくそれを広げた途端。
ヒトダマ「!!!!!」(声にならない絶叫)
すぽん、すぽーん。
鼻栓代わりのティッシュが吹っ飛び、一瞬遅れて鼻血が二本の噴水の如く噴き上がる。
ヒトダマ「こ、これは…………いけませぇ〜ん…………」
自らの血飛沫を浴び、仰け反りつつ床にひるひると落下したヒトダマ。ついにMP0で行動不能である。
哀れなヒトダマを一瞬にして昇天(笑)せしめた布きれ……それは固体さんがいつもスニーキングスーツの下に着用する「限りなくヒモT
に近いビキニパンツ(使用済・未洗濯)」であった……。
 
ヒトダマが固体さんの○○付き(お好きな文字をお入れください)超ビキニに撃墜された頃、ジョイ・ディビジョンの下着売場では……。
NAT「う、うわああぁぁっ!!」
購入したての下着を着けるために試着室に入ったNATの、悲鳴にも似た絶叫が響きわたった。
メイ・リン「NATさん! どうしたの!?」
ちょっと離れたところで他の商品を眺めていたメイ・リンが、何事かと慌てて飛んでくる。
と、いきなり試着室のカーテンがさっと開き、
NAT「す、すごいよメイ・リン! ほらほら谷間、谷間ができてる〜〜っ!」
瞳を輝かせたNATが飛び出してきた。
確かにヌー○ラで上げ底にしたところへ寄せて上げる補正下着の組み合わせによって、かなり寂しい状況だったNATの胸に多少なりとも女性
らしい膨らみが形成されている。
が。
メイ・リン(汗)「あ、あの、NATさん……」
NAT「お、俺さあ、胸の谷間なんて一生縁がないと思ってたけどさ、それなりに何とかなるもんなんだね」
嬉しくて仕方がない様子のNAT。それに反してメイ・リンはと言うと……。
メイ・リン「わ、わかったから……だからせめて……」
さりげなく周囲を気にしつつ、
メイ・リン「……服くらいはちゃんと着た方がいいんじゃないかしら?(冷や汗)」
NAT「……あ゛」
 
ギャラリーに下着姿を拝ませてしまったNATを再び試着室に押し込むと、メイ・リンは溜息を吐いた。
今更のように固体さんの「こいつには常識がない」という言葉がのしかかってくる。
しかし、当のNATには慌てた様子はない(何しろ全裸で固体さんに迫ったという前科持ちである)。
NAT「へへへ〜、帰ったらスネークに自慢してやろ」(←謎)
試着室の中でごそごそ服を着ながら呟くNAT。
メイ・リン「……それはやめた方がいいと思うけど(汗)」
NAT「やっぱあれかな。見せたら欲情とかしちゃうかな」
メイ・リン(溜息)「……女の子がそう簡単に異性に下着や胸を見せるってことが問題なのよ」
なんだつまんないの〜、と試着室の中の声(やっぱり常識が…)。
NAT「んじゃあ、ヒトダマにならいいかな」
どうしても誰かに見せたいらしい(でも露出狂というのではない、筈)。
メイ・リン「ヒトダマ? それなら問題ないんじゃない?」
ぽやぽやした丸っこくて白い生き物(生きてないけど)を思い浮かべつつ、メイ・リンは答えた。
……ん?
メイ・リン「……ちょっと待って。あのヒトダマって……」
NAT「何?」
服を着終わったNATがカーテンの隙間から顔を覗かせた。
NATを覗き込むようにして、複雑な表情のメイ・リンが尋ねる。
メイ・リン「……性別、男? 女?」
考えたこともなかったその問いに、NATの表情も変な風に固まった。
NAT「……そういえば俺も、知らない……」
二人の間に、妙な沈黙が流れた……。
 
次回、「帰ってきたアイツ!」 ええ、帰ってきてしまったんですよあのトラブルメーカーが…。
 
……す、すみませぇん、だ、誰かユニオン・プラムを……(がくっ)

ネタの神キボンヌ 投稿者:日向@限界? 
 
・・・なんか忙しくてぜんぜん書く暇無い。
挙句ネタ切れ+ネタの神失踪。
・・・やべぇ。
 
「帰ってきたアイツ」
  
固体さん「・・・ちっ」
フォーチュンが店を出て行くと固体さんが少々悔しそうに舌打ちした。
固体さん「スナッチャーに食われたと思っていたが・・・悪運の強い奴だな」
少々(いやかなり)不機嫌な顔つきで、固体さんも店を出た。
弟(液体さん)が施設長代理と聞いてから、かなりいや〜な予感がする。
そしてそのいや〜な予感ほど当たりやすいものだということは、経験で分かっている。
 
こちらは結局服も買ってもらったNATとメイ・リン。
ヌ●ブラと補正下着のおかげでなんとか見る影ができたことで少々自信がついたのか。
かなり短くカットしたジーンズに体にフィットしたTシャツ(+ジャケット)で意気揚々である。
メイ・リン(下着はちゃんとしたの買ったけど服はユ●ク●だし、大丈夫よね・・・)
少々ため息をつきながら、メイ・リン。
20分ほど前の出来事を思い出し、もう一度特大のため息。
メイ・リン(まさかここまで常識知らないとは思わなかったわよ)
・・・そう、あろうことかNATは「服も欲しい」と駄々をこねたのだ。
しかも今時幼稚園児でもそこまねしねーぞとツッコミたくなるくらいの暴れよう。
確かにNATもメイ・リンがお古を持ってきてくれたのは知っている。
が、新しい下着を買ってもらい、着替えるついでに朝方からの騒動ですっかりよれよれになったピンクフリフリを脱ぎたくなったらしい。
NAT「ねえメイ・リン?どうかしたの?」
かなりブルーになっているメイ・リンに全く気づかず、NATが明るくたずねてくる。
メイ・リン「ううん、なんでもない」
どうやらNATには言っても意味が無いと思っているのか。
これから一体、どうしたらいいのとまたもため息をついたそのとき。
遠くで地響きがした。
NAT「あれ〜、またスネークがスティンガーでスナッチャーを伸してるのかな〜」
メイ・リン「多分違うと思うわよ。スネーク、普段はスティンガー持ち歩かないもの」
NAT「じゃあ、なんだろうね」
呑気にそう呟き、耳を済ませるNAT。
どうやら地響きは何か巨大なものが歩いているような、そんな感じがする。
NAT「こっちに向かってるみたいだね〜」
二人が向かおうとしていた方向から複数の叫び声が聞こえてくる。
NAT「・・・もしかして、コ●ラ?」
メイ・リン「まさか」
それはともかく、少しやばそうじゃない?と不安そうなメイ・リン
メイ・リン「ここはさっさと帰ったほうがいいかも・・・って!」
メイ・リンの言葉に耳を貸さず騒ぎのほうへ走り出すNAT。
メイ・リン「巻き込まれたらどうするの!満足に自分の体を操れないくせに、怪我しても知らないわよ!」
NAT「だいじょーぶ、だいじょーぶ!」
満面の笑顔で逃げ惑う人々を掻き分け走るNAT。
だが、その笑顔も角を曲がった次の瞬間に変化することになる。
メイ・リン「もう!どうなっても知らないって言ってるのに!」
人ごみを掻き分け、何とか追いついたメイ・リンがNATの腕を掴む。
メイ・リン「なんかすごくやばいらしいわよ、早く逃げま・・・!!」
メイ・リンの言葉が途中で途切れる。
NATとメイ・リンの前に姿を現した「地響き」の正体。
それはNATが期待していた「コ●ラ」ではなかった。
それどころか、それよりもさらに危険なもの。
メイ・リン「う、嘘・・・でしょ」
NAT「・・・メタルギア「RAY」・・・」
呆然と、NATも呟く。
NAT「・・・この世界、なんかすごいね・・・」
こんなのが街中をうろつくなんてさ、とどちらかというとあきれ果てた様子のNATに対し、メイ・リンはかなり焦っていた。
メイ・リン「そんなこと言ってる場合じゃないわよ!」
咄嗟に携帯(をたこんの改造済み、無線もつながります)を取り出し、スネークと連絡を取ろうとする。
??「・・・どこかでみたことのある顔だと思えば・・・貴様、兄貴の上司の姪だな?」
不意にスピーカーから響く声。
NAT「をを?もしかして、知り合い?」
メイ・リン「・・・ま、まさか・・・ちょっとスネーク!大変よ!」
固体さん《分かっている。そこにリキッドがいるんだろ?今向かっているからさっさと逃げろ!》
そんなこと、言われなくても分かってるけど、と答えるメイ・リン。
メイ・リン「・・・NATさん戦るつもりよ?!」
一瞬の沈黙。
固体さん《何とかしてNATも退避させろ!奴には絶対無理だ!!》
固体さんの怒鳴り声が、その場に響き渡った。
(Aパート終了)
 
・・・あは、あははっ・・・
ネタが無いからってRAY出したのはまずかったかしらん。

・・・辛かったです、いろんな意味で 投稿者:日向@やっと・・・ 
 
(Bパート)
 
喫茶店を出た固体さん、さすがに徹夜で戦っていたために疲れてしまったらしい。
そろそろNATも帰っているだろうし、一度帰って寝るかと事務所に向かって歩き出したそのとき。
遠くで地響きがした。
固体さん「・・・おいでなすったか」
いやな予感ほど、当たりやすいものはない。
というよりもこちとら徹夜で眠いんだよと固体さんは地響きの元に向かって走り出した。
ネオ・コウベシティ広しといえどもそんな地響きを立てて歩くようなものとして考えられるものはひとつしかない。
それがかつて親父が開発したメタルギア「RAY」なのである。
兄弟機の「REX」は数年前、破壊した。
そのために生じた犠牲は大きかったもののREXの設計図は完全に消去、開発の片棒を担っていたをたこんもREXに関しては沈黙を続けている。
だが、RAYに関しては固体さんも実は破壊できずに困っていた。
弱点は分かっている。
頭部にミサイルを撃ち込んでやれば破壊できるのは分かっているのである。
しかし、チャンスが無かった。
一度はオセロットによって強奪、逃走され、次に対峙したときは武器の持ち合わせが無く、道端で拾った野良スナッチャーをコクピットに
忍ばせるしかできなかった。
固体さん「・・・今度こそ・・・」
メタルギアの名がつく兵器は絶対に存在させてはならない。
そう、呟いたそのとき。
無線がなった。
周波数140.96・・・メイ・リンである。
メイ・リン《・・・ま、まさか・・・ちょっとスネーク!大変よ!》
彼女の口調から、どうやらRAYのすぐ近くにいるということが伺える。
固体さん「分かっている。そこにリキッドがいるんだろ?今向かっているからさっさと逃げろ!」
現在のRAYのパイロットはリキッドのはず。
前回スナッチャーにやられただろうと思っていたがしぶとく生きていた上に施設長代理の仕事を放って何をしているやら。
いずれにせよ目的が自分であるのは分かりきったこと、被害が拡大する前に伸してやる必要がある。
メイ・リン《言われなくても分かってるけど・・・NATさん戦るつもりよ?!》
固体さん「・・・何?!」
自分の状態がわかっていて、首を突っ込むというのかあいつは。
次の瞬間、固体さんは思わず叫んでいた。
固体さん「何とかしてNATも退避させろ!奴には絶対無理だ!!」
別に死なれて困る存在でもないだろう。
しかし。
固体さん「今はそんなこと考えてる場合じゃないだろう」
ふるふると首を振り、固体さんは無線を切った。
 
メイ・リン「NATさん!あなたじゃ絶対無理よ!」
単身、RAYに立ち向かおうとするNATの腕を引っ張りながらメイ・リンが怒鳴る。
メイ・リン「武器も無いのにどうやってスネークのまねをするつもりなの?!」
NAT「うん、それだけどさ・・・メイ・リンの携帯って無線もつながるんだよね?ちょっと貸してくんない?」
相変わらず緊張感の無い様子のNAT。
メイ・リン「携帯なんてどうするの」
訳が分からないまま、携帯をNATに渡す。
液体さん《逃げないとは、度胸があるな》
そんなにも死にたいのかと、液体さん。
そういうわけじゃないよとNATが答えた。
NAT「うん、あんたには俺たちは殺せないってね」
液体さん《やけに威勢がいいな》
だが、その強がりもどこまでもつかなと液体さんが2人をロックオンする。
NAT「いいの?そんな至近距離でロックオンして。いくらRAYの複合装甲が頑丈でもセンサーはもろい。俺たちを吹き飛ばせてもRAYも無傷じ
ゃすまないよ」
液体さん《・・・む、》
NAT「それに、踏み潰すにもあまりにも距離が近すぎる。無理に踏もうとすればRAYがコケるよ?」
液体さん《そ、そこまで言うなら・・・》
NAT「ま、RAYの真下にもぐりこんでるからバルカンも当たらないし水鉄砲も射程外だね」
・・・そう、液体さん、固体さんの知り合いを人質に取れると息巻いたせいで2人の真上に来てしまっていたのだ。
そんなわけでRAYの弱点、発見(笑)
液体さん《貴様・・・やるな、》
NAT「いやぁ、それほどでも」
にっこり笑って手の中の携帯をいじくるNAT。
メイ・リン「・・・だ、大丈夫なの?」
なんとか切り抜けられそうだと感じたメイ・リンが耳打ちしてくる。
NAT「・・・本当はこの携帯から無線飛ばしてRAYのセンサーをクラックするつもりだったんだけどさ・・・」
なんか、状況が有利になっちゃったかも、とのほほんなNAT。
NAT「あとはスネークが来るまでなんとかかわすかな〜・・・それともRAY乗っ取っちゃおうかな〜」
メイ・リン「・・・」
それはちょっとまずいかも、と言いたいけれども言っても意味がないような気がしてならないメイ・リンであった・・・
 
次回「固体さんの敵?」
5日以上書きこめない場合はワンパスもOKというルールに変更しようかと本気で考えてみたり。

…ほにゃああ 投稿者:天麒麟@疲労困憊
 
「固体さんの敵?」
誰でしょうね?
 
(Aパート)
青い空を背景にはためく洗濯物を見上げ、ようやくヒトダマは一息入れた。
ヒトダマ「はー……ようやく何とかなりましたぁ。お手伝いありがとうございますをたこんさぁん」
をたこん「どういたしまして。けど……スネークってば、よくもこれだけ溜めに溜めたもんだねえ」
固体さんの際どい下着のおかげで見事に失神したヒトダマは、様子を見に来たをたこんに発見され、何とか無事救出されたのだった。
をたこん「それにしても吃驚したよ。覗いてみたら、洗濯物にまみれて君が気絶してたんだもの」
ヒトダマ「全くお恥ずかしい限りですぅ……」
その後、をたこんに手伝ってもらいながら何とか洗濯を終え、残すは仕上げの拭き掃除と掃除機掛けのみとなっていた。
をたこん「じゃ、僕は調査の続きに戻るよ」
ヒトダマ「はい、後は一人でがんばります」
ありがとうございましたぁ、と深々とお辞儀をし、さて戻ろうかと振り返ったその途端。
???「……動かないで」
ちょうど額のあたりに押しつけられる、冷たくて固い感触。
ヒトダマ「……えーと(汗)」
どでかいハンドガンがちょっち邪魔になって見辛いが、ヒトダマに銃を突きつけているのは、燃えるように赤い髪の女性であった。
そう、二日酔いで本日欠勤の筈(笑)のメリル・シルバーバーグである。
をたこん「……メリル!」
メリル「をたこん、こいつ……って言うか、これって言うか……何?」
負けん気の強そうな瞳がをたこんを射る。
をたこん「何……って、見ての通りのヒトダマだって本人(?)は言ってるけど……とにかく銃を下ろして。大丈夫、そいつは敵じゃない
よ」
メリル「………」
をたこんの言葉にちょっと納得したか、メリルは構えていた愛用のデザートイーグルを下ろそうとして……。
メリル「……きゃっ!?」
なんとデザートイーグルにヒトダマがぺったりと張り付いている!
ヒトダマ「ああああデザートイーグルですぅいいなあ大口径このフォルムこの質感たまんないビバ大型拳銃ぅぅ〜〜!」
高性能の大型拳銃目の前にして、ヒトダマの銃器マニア魂が爆発したらしい(笑)。
嬉しげにDEのバレルに取り憑き、全身ですりすりしている。
メリル「ちょっと何するのよ離しなさい! 離しなさいってば!!」
ぶんぶんぶん。張り付いているヒトダマを剥がそうとメリルが腕を振る。
をたこん「メ、メリル、そんなに振り回しちゃ危ないよ(汗)」
をたこんがなんとかメリルを押しとどめようとするが時既に遅し!
ヒトダマ「ほにゃあぁっ!」
火薬の炸裂音とともに、引き剥がされたヒトダマが宙を舞い、数メートル先のコンクリート床に力無く落下する。
メリル「………しまった!」
をたこん「言わんこっちゃない……ヒトダマ!」
慌てて駆け寄ったをたこんは、ヒトダマの状況に一瞬ぎくりと身を竦ませた。
ヒトダマの丁度眉間あたりに、明らかに銃痕と見られる大穴が開いている。
ヒトダマ「……あ……う……」
まだ息があるのか、微かに口を動かすヒトダマ。
をたこん「しっかりするんだ! 自分の世界に帰るんだろ?! それまで死んじゃだめだ!」
……と。
むぐむぐむぐ。んぺっ。
ヒトダマが何か吐き出した。
ころん、と床に転がったのは、DEの銃弾。
をたこん「……は?」
思わずぽかん、となるをたこんの目の前で、眉間に穴開けたままのヒトダマがむっくり起きあがる。
ヒトダマ「いや〜、さすがDEですね〜。こーんなでっかい風穴開いちゃったあははは〜」
をたこん「……ゼロメートルでDEの直撃食らって、感想それだけ?」
やっぱり非常識な存在なんだな、と固体さんが言っていた言葉を噛みしめるをたこんであった。
 
をたこん「……とまあ、こういう訳なんだけど」
場所を「フィランソロピー」事務所に移し、をたこんはメリルに大凡の経緯を説明した。
メリル「何だ、そういうことなら初めっからそう言ってくれればいいのに」
をたこん「……説明する前に発砲したの、君じゃないか」
メリル「不可抗力よ」
ぷい、と顔を背けるメリル。その膝の上にはおでこにでっかくバンデージを×の形に貼ってもらったヒトダマが、ちょっと申し訳なさそう
に頭(推定)をぽりぽり掻いている。
大佐「ま、まあ大事に至らなくて何よりだった。ところでメリル、二日酔いはもう治ったのか?」
メリル「まだちょっと頭痛は残ってるんだけど……ああそうだ、ちょっと気になる情報が手に入ったんで知らせにきたのよ。昨日知り合っ
た子がちらっと言ってたんだけど……」
昨日知り合った子、とはおそらく例の「一晩一緒に飲み明かした新しい友人」のことだろう。
メリル「……埠頭でメタルギアらしき影を見たんですって」
(Aパート終了)

てか固体さんほとんど出てない(汗) 投稿者:天麒麟@疲労困憊 
 
(Bパート)
大佐&をたこん「メタルギア?!」
ヒトダマ「どのメタルギアですかぁ? TX-55? 改D? それともガンダー?」
メリル「ずいぶん詳しいわね……暗くてはっきりとはわからなかったらしいけど、聞いた感じからするとRAYじゃないかしら」
をたこん「RAYか……」
うーんと考え込むをたこん。
大佐「とすると、搭乗しているのは……」
をたこん「ほぼ間違いなく……」
液体さん。
メリル「……懲りない男よねぇ」
をたこん「……まあ、それはさておき、RAYの目撃談だけでもスネークに伝えておくよ」
と立ち上がったをたこんが、無線機に歩み寄ったその時。
異様な地響きが伝わってきた。
何事かと慌てて窓から外を伺う一同。どうやら繁華街の方向かららしいが、如何せん建物が邪魔でよくわからない。
をたこん「事故……にしちゃちょっと大きすぎるよな」
まさか……と、一抹の不安が胸をよぎる。
ヒトダマ「あ、をたこんさん、あれ」
ヒトダマが指したその先、報道ヘリが数台繁華街へと飛んでいくのが見えた。
報道ヘリが飛んでいったのならおそらくTV中継が入っているだろう。をたこんは迷わずTVのリモコンを手にとって電源を入れた。
案の定、画面に映し出されたのは……。
をたこん「メタルギアRAY!」
一同、TVに釘付けになる。
リポーター〈……突然現れたメタルギアの前に、あたりは騒然としております! えー、現在、付近住民の避難は概ね完了しているようで
すが、逃げ遅れた女性2名が人質となっている模様で……あ、今人質の女性の映像が送られてきました!〉
画面が切り替わり、RAYの足下にいる人物の姿がクローズアップになった。
メリル&をたこん&大佐「メイ・リン!」
そしてもう一人、メイ・リンの隣でたいして慌てた様子も見せていない緑髪の女性は……。
ヒトダマ「ほにゃああっ、なっ、NATさぁん?!」
をたこん「NAT? この子が?」
ちなみにをたこんはNAT(人間バージョン)にはまだ面識がない。
大佐「と、とにかく、スネークに連絡を取ってくれ!」
をたこんが頷き、無線機のスイッチを入れる。
をたこん「スネーク、聞こえるかい? 僕だよ!」
固体さん《をたこんか! 大変なことになった! メタルギアが…》
をたこん「うん。TV中継されてる。それよりも、メイ・リンとNATが人質になってるよ!」
固体さん《あのバカ……逃げろと言ったのに自分から首を突っ込みやがった。とにかく今現場に向かっている!》
メイ・リンは自分から危機に飛び込むようなことはしない。と言うことは……。
ヒトダマ「……NATさぁん……なんてことするんですかもー」
思わすめそめそ泣き出すヒトダマ。
大佐「スネーク、私だ。キャンベルだ。今回はメタルギアの破壊よりもメイ・リンとNATの救出を優先してくれ」
固体さん《メイ・リンに関してはそのつもりだがな》
ヒトダマ「駄目です固体さ〜〜ん、NATさんを見捨てないでぇぇ(泣き声)」
固体さん《わかっている。冗談だ》
冗談に聞こえないですよう〜、とヒトダマがその場に泣き崩れた。
疲れがピークに達しつつあるのか、固体さんはかなり気が立っているようだ。
メリル「ヤバイわね……あたしも出るわ。いいでしょ、大佐」
大佐「ああ、そうしてくれ。今のスネークは、いつ倒れても不思議じゃない状態にあるようだ。助っ人は多い方がいい。こちらからは警察
とJUNKER本部に連絡を入れておこう」
大佐の言葉に、メリルが愛用のDEの残弾数を確かめながら頷く。
メリル「じゃ、行って来るわね」
DEをホルスターにぶち込むと、返す手でヒトダマの尻尾を掴んだ。
ヒトダマ「にゃっ、メリルさん何するんですかっ!?」
メリル「大佐が助っ人は多い方がいいって言ってたでしょ?」
ヒトダマ「え゛……ひょっとして……」
メリル「あなたも行・く・の」
ヒトダマ「……ああ〜〜ん、お掃除が進まな〜〜い」
またもバトルへと引っ立てられつつ涙に暮れるヒトダマであった。
 
次回「歪んだ要求」 ……誰の? 

議論板のネタしか使ってないし 投稿者:日向@ねむねむ
 
前日のうちにUPできるのか。
どうせ今日早番だし、体調がすぐれない(栄養失調寸前?)ので定時で帰る予定だし、まぁMGプレイしつつかそれともSH2のDISC1突破する
か・・・
 
「歪んだ要求」←バロックかと思ったよ
さてこちらは周りから「人質」と認識されてしまった2人組。
完全におろおろしてしまっているメイ・リンと対照的にのほほんなNAT。
NAT「うわ〜すごいマスコミだね〜」
メイ・リンの携帯をぽちぽちと操作しながらNATがのほほんと呟く。
NAT「これならアラストルの力借りなくても電波の増幅できるかな〜」
・・・どうやら液体さんのRAYを乗っ取るつもりらしい。
しかしRAYのセンサーにもぐりこめるほど携帯の電波は強くなかったか。
メイ・リン「ちょっと・・・それはまずいんじゃないの?」
固体さんがメタルギアを極端すぎるくらいに嫌っているのはNATも知っているはず。
それなのに乗っ取ろうとするとは・・・まさか。
嫌な予感がメイ・リンの胸をよぎる。
しかし深く追求することを液体さんは許してくれなかった。
ズシン、と重々しい響きをあげてRAYが足踏みする。
警察「もうすぐ警備隊も来る!人質を解放して投降するんだ!!」
まずい、と警察が拡声器を片手に声を張り上げる。
が。
液体さん<はっ!警備隊の戦闘機でRAYを破壊できると本気で思っているのか?攻撃してみろ、被害はネオ・コウベ全体になるぞ!>
警察「・・・くっ!」
悔しそうに唸る警察。
RAYの複合装甲が生半可な攻撃で破れないのは知っている。
と、すれば取るべき方法はあまり残されていない。
警察「・・・一体何が目的だ?要求を言ってみろ!」
こういう相手に要求を聞いてもろくな物はない。
しかも要求をのんでも暴れたりする場合が多いので困ったりもするのだが。
液体さん<要求?そんなもの、決まりきっている!固体兄貴を出せ!それから市役所に俺と固体兄貴の婚姻届を受諾するよう請求しろ!>
野次馬一同「・・・・・・・・・・・・・・・・」
瞬時に静まり返る一帯。
NAT「・・・う〜わ〜・・・」
さすがのNATもこれには引いたらしい。
NAT「リキッドってもーほーだったんだ〜」
しかも近●相●、とあきれ果てて続ける。
メイ・リン「そんなこと言ってる場合じゃないわよ」
とにかくとんでもない事になってるのは事実よねとメイ・リンはかばんから携帯を取り出そうとして・・・
メイ・リン「まだ駄目なの?」
そういえば携帯はNATに貸したままになっている。
早く返してくれないとスネークに連絡取れないじゃない、と少々いらついているようだ。
NAT「ん〜もうちょっとで送信できそうなんだけど・・・いった〜!!」
ぽろり、とNATの手から携帯が落ちた。
メイ・リン「ど、どうしたの?!」
NAT「ゆ、指、つった・・・」
右手をぶんぶんと振りながら、NATが涙目になって呟いた・・・
 
さてもう一方は固体さん。
固体さん「邪魔だっ!」
野次馬根性旺盛の群集を掻き分け、固体さんがRAYのもとに急ぐ。
固体さん「いらんことに首を突っ込みやがって・・・」
NATさえ逃げていればこんなに慌てなくてもよかったのに、という思いがふとよぎる。
NATが逃げていれば一度家に戻ってスティンガーを持ってこれただろうし、多少は昼寝ができたかもしれない。
固体さん「・・・む、」
不意に視界が揺らぎ、固体さんの体がわずかに傾く。
咄嗟に踏ん張って体勢をたてなおし、首をぶんぶんとふる。
固体さん「・・・まずいな」
ここ数日のハードスケジュールと昨日の徹夜とあのVR空間で受けたダメージがかなり響いている。
この調子だと、メイ・リンたちを助け出すどころか返り討ちに遭いかねない。
なんとか人を掻き分け、手近なビルの壁に身をもたせかけ、固体さんは小さく息をついた。
(Aパート終了)
 
・・・Bパートでメリルたんと合流?
てか誰サイドで書きゃええねん。
メイ・リン&NATに固体さんに事務所に・・・姐御も出てきそうだし。

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