過去ログ(No.191〜200)
  
あわわ・・・ 投稿者:日向@盲腸・・・
  
病院送りになる前に・・・
  
(Bパート)
  
こんな至近距離で「クール・ダンセル」を撃つこと自体が間違っているのは分かっている。
呪文の有効射程内に自分も居るということは自分もダメージを受けることくらい。
だが、ヒトダマはNATの指示通りに呪文を唱えていた。
自分が「クール・ダンセル」を唱える直前にNATがこちらに向かってダッシュしてきたのに気付いたからである。
あのNATのことだからいい策は期待できないにしろ(ひでぇ)何らかの形で対応してくれるに違いない。
・・・と、思った瞬間、液体さんが自分を放り投げた。
そのころは既に呪文は完成し、召喚された氷の精が全てを凍り付かさんとばかりに冷気を吹きかけて来る。
その、冷気が自分の尻尾を捕らえたのが分かった。
ヒトダマ「ほっほにょおぉぉぉぉっ!!」
尻尾にまとわりつく冷気に、思わず叫ぶ。
冷気が触れた瞬間、尻尾の先が瞬時に凍ったのが感じ取れる。
尻尾を通じて、冷気が全身に伸びてくる―――そう思った瞬間。
視界の隅で、紫味を帯びた青白い光が閃いたのが見えた。
その直後、襲い来る冷気から解き放たれ、同時に引力に引かれて落下する。
ヒトダマ「ほにゃぁっ!!」
ぽてんころころと地面に転がるヒトダマ。
何が起こったのか、確かめようにも冷気が巻き起こした水蒸気が濃く、視界が悪い。
よろよろと、ヒトダマは空中に浮かび上がろうとした。
だが、弱点の尻尾が凍りついているため、力が入らない(笑)
NAT「ヒトダマ、大丈夫?!」
水蒸気のベールの向こうから、NATが駆け寄ってくる。
ヒトダマ「な、なんとか助かりましたぁ〜」
よいせ、と体の向きだけは戻してNATを見上げるヒトダマ。
が、彼女の手に握られているものに釘付けになる。
NATの手に握られていたのは魔剣アラストル。
あのアーセナルのVR空間で固体さんに貸して、いろいろな事情で現在はNATが所有しているアラストルだが、今の彼女の腕力ではアラストルを振り回すことはできないはず。
確かに今も、重たそうに切っ先を引きずっている・・・が。
ヒトダマ「なななNATさぁん・・・一体、どうやって・・・」
NAT「あぁ、これ?タイミング計って頭の上で開放して、引力に任せて斬ったんだ〜」
でも尻尾凍っちゃった?遅くなってごめんと、氷を溶かそうと尻尾を掴まれ、思わず絶叫するヒトダマ。
ヒトダマ「ほぎゃっ!し、尻尾の氷は勝手に溶けるの待つのでいいですぅ〜」
固体さん「ヒトダマ!NAT!大丈夫か?!」
漸く、固体さんたちが駆け寄ってくる。
NAT「俺は大丈夫〜。リキッドは?」
俺の予想が合ってれば・・・と続けるNATに、固体さんが液体さんの方を省みる。
呪文の効果時間も切れ、風に水蒸気が払われていく。
・・・と、そこには見事氷のオブジェと化した液体さんの姿があった・・・
  
ギリアン「・・・じゃあ、後は伍長の救出だな・・・」
駆けつけた警官に氷漬けの液体さんを引き渡してから、ギリアンが呟く。
固体さん「しかし、どうやって?」
間の悪いことに、クレーンの制御装置は液体さんとともに氷漬けになってしまっている。
ランダム「そこにデンパなヤツが居るだろ」
NAT「ヒドイなぁ・・・そんな言い方しなくても」
ランダム「事実なんだろ?」
NAT「ま、まぁそうかもしれないけど他に言い方あるんじゃないの?」
ランダム「さぁな」
そう言ってランダムがははは、と笑う。
NAT「・・・もう、そんなこと言うなら手伝わないよ」
少々脹れながらも、捕獲ネットに絡まった伍長を見上げるNAT。
その目が、大きく見開かれる。
NAT「・・・は?」
なんなの、これは?
NATの目に飛び込んだのは、いつの間にか現れた仰々しいオブジェのてっぺんにちょこんと鎮座まします伍長入りの捕獲ネットだった・・・
  
次回「FULL METAL ALCHEMIST?」
CIっちからのメールの設定・・・なのかこれは・・・??

FULL METAL ALCHEMIST? 投稿者:天麒麟
  
(Aパート)
NAT「こ、これって……」
伍長が無事なのは確認できた。だが問題は、どこからともなく現れたこの「オブジェ」である。
どこからどう見てもこれは……。
NAT「……象、だよねぇ……」
蹲る古ぼけた象のぬいぐるみにしか見えない。が、問題はそのサイズだ。
原寸大なのではないかとさえ思われるそのでかさは、半端ではない。
固体さん「なんでこんなもんが……(汗)」
おそるおそる突っついてみる固体さん。
固体さん「おいこれ、布製だぞ?!」
ギリアン「てことは……マジでぬいぐるみか? おいプチ!」
プチ「サンプル採取。間違いなく『木綿』と……一部フェルトですね」
謎の超巨大ぬいぐるみに一同が唖然としたその時。
ヒトダマ「ほ、ほにょ……ほにょぉぉぉっっ!?」
尻尾の氷ががまだ溶け切らなくて固体さんに預けられていたヒトダマが叫び、もがもがと藻掻き、そのままずるぽてん、と固体さんの腕の中から転がり落ちた。
固体さん「あ、こら!」
そのまま不自由な尻尾を引きずるように巨大ぬいぐるみから離れようとするヒトダマを、固体さんが摘み上げる。
固体さん「どうしたんだお前?」
ヒトダマ(汗)「まずいですぅ、アレ、多分『めげゾウ』ですぅ〜〜」
NAT「『めげゾウ』?」
ヒトダマ「はいぃ〜、私のいた世界に生息する生き物とゆうか、現象とゆうか……とにかくアレに遭っちゃうと、魔法が使えなくなっちゃうんですよお〜〜」
それで逃げだそうとしていたのか……と納得しかけた固体さんであったが、
固体さん「……ちょっと待て! ということはアレもお前の世界からの珍客か?!」
ヒトダマ「わ、わかんないですぅ〜! とにかく『めげゾウ』はヤバイですぅ〜〜!!(パニック)」
IC「……それは大丈夫だよ、ヒトダマ」
冷静な声に皆が振り返ると、右手の手袋をはめ直しているICの姿がそこにあった。
IC「あれ、『めげゾウ』型のただのでっかいぬいぐるみだから。……別に魔力封じられた感触もないだろ?」
ヒトダマ「? ……そう言えば確かにそうですねよかったあ……って、何でICさんそんなこと判るんですかぁ?」
IC「いやだって……アレを錬成したの僕だから」
一同「はあ?」
……錬成?
その時、遙か上空から苛立ったようなちょっと泣いてるような(くす)声が響いた。
伍長「……おい、どうでもいいが早くここから下ろせや!」
  
伍長「……し、死ぬかと思った……」
若衆「ボスは高いところ、ダメですからね」
ヒトダマからナイフ(ネット切断用)を借りた固体さんと若衆によって救出された伍長は、高いところに吊されたのが相当怖かったのか、青い顔で『めげゾウ』ぬいぐるみの麓にぺたんと座り込んだままである。
NAT「伍長にも苦手なものって、あるんだ……」
伍長「やかましい! 俺だって人間だぞ! 苦手の一つや二つあって当然だろが!」
いや伍長の場合は万事が無敵だと思ってけどなと呟くランダムを一睨みで黙らせると、伍長はICに視線を移した。
伍長「……で、いつの間にあんなもんを作ったんだ?」
IC「作ったんじゃなくて、錬成したんだよ。僕、錬金術使えるから」
……は?
固体さん「し、しかし、俺たちの知ってる「錬金術」という言葉からコレ(めげゾウ出現のこと)はちょっと連想しにくいんだが」
錬金術と言えば中世のヨーロッパで流行した「真実を探求する学問」ではなかったか?
ヒトダマ「あ、私達の世界ではまだ研究してる人たちがいるんですよお。そんなにメジャーではないですけど〜」
どうやらヒトダマの世界では、それは廃れることなく独自の発展を遂げているようだ。
IC「錬成の仕組み、説明してもいいけど多分すっごく長くなるよ……いい?」
固体さん「……い、いや。いい(汗)」
NAT「それにしても、なんでめげゾウ……だっけ? なのさ?」
IC「伍長の足場になるなら何でもよかったんだけど、咄嗟のことでさ……他に思いつかなかったんだよ。でも本当にめげゾウ錬成しちゃうとあとで大変なことになると思ったから」
だからぬいぐるみにしたんだ、と巨大ぬいぐるみを見上げるIC。
IC「あ、これそのうち消えるから、ほっといても大丈夫だよ」
伍長「……まあ……ともあれ助かった。一時はどうなることかと思ったが……」
少し落ち着いたのか、伍長が立ち上がった。顔色も、良くなってきている。
若衆「ボス、そろそろ」
この騒ぎにもかかわらず淡々と立ち働いていた若衆の一人が伍長に耳打ちする。
ヒトダマ「……なんですかあ?」
伍長「ああ。そろそろクライマックスの時間なんでなあ」
クライマックスとは、花火大会のコトを指しているらしい。
伍長「鏡屋特製の大三尺玉とナイアガラの競演だ。みんなしっかり見とけや」
プロの花火師の顔を取り戻した伍長の背後で、大三尺玉が空いっぱいに鮮やかな大輪の花を咲かせた。
(Aパート終了)

デカケルマエニ ワスレズニ 投稿者:天麒麟
  
(Bパート)
大三尺玉とナイアガラの饗宴を締めに花火大会も終わり、再び夜店を冷やかしながら一同は帰途についていた。
ヒトダマ「花火、綺麗でしたね〜」
浴衣姿に戻った固体さんの頭にちゃっかり貼り付き、ヒトダマがぴこぴこ尻尾を振る。
固体さん「……まあ、例によっていろいろあったがな(溜息)」
ヒトダマ「ところで伍長さんはどこへいっちゃったんでしょう?」
伍長は抜きんでて長身なので、付近にいれば絶対目につくのだが……。
固体さん「ああ、現場の撤収があるから先に帰ってろとさ」
設営は若衆に任せていたが、撤収の最終確認は自分の目で行いたいのだろう。
NAT「真面目に仕事してる伍長なんて、なーんか変な感じ」
ランダム「いや、あの人はあれで受けた仕事に関しては結構真面目だぞ」
メイ・リン「……その割にはしょっちゅうウチの事務所でのさばってるけど」 (!)
メリル「ただのプータローだと思ってたわ」 (!!)
………などと騒いでいるうちに、一行は「灰狐の宿」へ到着した。
これからどうする?と聞くランダムに、
固体さん「そうだな……伍長はまだ暫く帰らないだろうし、俺の部屋(離れ)あたりで三次会でも開くか」
NAT(呆)「まだ飲み足りないの?」
ギリアン「まだって、これからが本番じゃないか」
友の言葉に、隣でランダムがうんうんと頷いている。どうやら彼らにとってはまだまだ宵の口らしい。
ギリアン「それに、飲む気満々なのは俺たちだけじゃないぞ。……ほら」
彼が指差した先には、早速自動販売機でビールを買い込み始めた固体さんの頭に貼り付いてお酒、お酒といつにも増して激しく尻尾をピコらせるヒトダマの姿が!
ランダム「一番の飲み助はあいつだな」
言葉もなく口をぱくぱくさせるだけのNATの脇で、ランダムがそう言って苦笑した。
  
さて。
ビールやらワンカップやらを買い込んだ固体さんは、ヒトダマを頭に貼り付けたまま部屋の鍵を貰おうとフロントに寄った。
部屋の名称を告げる。と、出てきたのは鍵だけではなかった。
メッセージカードと、何故か紫色のバラが一輪。←!?
固体さん「……何だコレは??(汗)」
バラはさておき、カードを開いてみる。
途端に固体さんの表情がぴきっ、と固まった。
ヒトダマ「どーしたんですかぁ?」
ひょい、と覗き込んだその文面は、
  忍水亭で待っています。
      ファンの一人より

ヒトダマ「すごぉい、『紫のバラの人』からじゃないですかあ!」
固体さん「俺は別に『○天女』目指してる訳じゃないぞ(汗)。……他に気付くこと、ないか?」
ヒトダマ「他に気付くこと? う〜〜ん…………にょ??」
改めてじーーっとカードの文面を見ていたヒトダマが素っ頓狂な声を上げる。
ヒトダマ「も、もしかしてこれって?!」
固体さん「ああ。……だがヤツは死んだ筈だ」
―――俺の目の前で。
そのことが彼にとってどれ程深い傷となり、また生きる指標となったことか。
ギリアン「……どうした? 何かあったのか?」
固体さん達の様子がおかしいのに気付いたギリアンが声をかけてきた。
固体さんが無言で渡したカードを一瞥すると、
ギリアン「……罠かもしれんぞ」
固体さん「俺も一瞬そうかと思った。だがこの字には見覚えがある」
固体さんの心は決まっているらしい。そうか、と合点すると、ギリアンはカードを固体さんに返した。
固体さん「先に飲っていてくれ。用事が済んだらすぐ戻る」
酒類と鍵、そしてヒトダマをギリアンに預ける固体さん。
ギリアン「わかった。だが何かあればすぐに連絡してくれ」
固体さん「……ああ」
ヒトダマ「こ、固体さぁん、私も一緒に」
固体さん「いや、俺一人で行ってくる。それやるから、おとなしく待ってろ」
心配そうなヒトダマの髪をくしゃくしゃと撫でると、固体さんは紫のバラをヒトダマの手に押し込んで一人ロビーを出て行った。
  
忍水亭―――『灰狐の宿』の庭園内にある茶室―――へ向かった固体さん。
所々ライトアップされているので足元は明るいが、人の気配らしきモノはない。
しかし。
固体さん「……いるんだろう? そこに」
闇に、声を投げかける。すると、確かに今まで何の気配も無かった場所に、何者かの気配が湧いた。
???「久しいな……友よ」
忘れようにも忘れられない声とともに、ゆらり、と人影が立ち上がる。
固体さん「フォックス……」
万感の思いを込めて、固体さんは死んだ筈の親友の名を口にした。
(Bパート終了)
  
次回、「親友との再会、そして……」
「灰狐の宿」ですもんねえ。出さないわけにいかねぇっすよ。

親友との再会、そして…… 投稿者:はやた
  
まとまらない…まとまってくれない
  
(Aパート)
フォックス「久方ぶりだな…」
固体さん「なんでフォックス…あんたは確か俺の目の前で」
フォックス「とりあえずは座って茶でも愉しもうじゃないか」
茶室には庭に注ぎ込む小川の流れるせせらぎと水車がたてる風情ある音、そして茶を立て
る音が響く。固体さんは目を閉じ、音の世界に入り気を落ち着かせた
そっと茶碗が置かれる
きめ細かい泡と色に目を細める。と、椀にかかった手がふと止まった
固体さん「…変な薬とかは入ってないよな?」
フォックス「何言ってるんだスネーク」
この頃伍長がそばにいるせいか、変な事を気にするようになってきたな。と、苦笑交じり
で茶を口に運ぶ。変な味やニオイはなく、普通の茶だった。伍長のいるせいおかげでサバイバル能力は高まっている事はたしかだ。まぁ、伍長式ロシアンルーレットの前では役にたたないのだが…
固体さん「結構なおてまえで…」
飲み口をふき、回して置いた
フォックス「次は何にするかい?」
フォックスの言葉に?を浮かべながら顔を上げると コーヒーメーカー、ティーセット、急須等を持って固体さんの返事を待つフォックスがいた
  
ワンカップのふたをポン!とあけ、一気にぐぐっと半分ほど飲んで一息ついたヒトダマが
部屋の中から茶室のある方角を見てつぶやいた
ヒトダマ「うう、固体さん遅いですねぇ」
どうやら女性陣とお子ちゃまのNATとICは部屋に戻って寝てしまったらしい
ランダム「…人の心配している奴の行動とは思えないが、確かに心配だな」
ヒトダマ「ファンの一人といいましたら、グレイ・フォックスさんしか考えられませんし……でも、FOXさんは固体さんの目の前で…」
シリアスになるヒトダマのカップに、すでに出来上がりかけているギリアンがビールをど
ぼどぼとついだ
ギリアン「あいつは大丈夫だって言ったんだろ?なら、気にしてもしょーがないぢゃん。
それよりほら、ぐぐっとぉ」
ヒトダマ「あ、そーですねぇ ギリアンさんもぐぐっとぉ」
のー天気な二人に、伍長ののー天気さはプログラミングされなかったランダムだけが、固
体さんの行く末と目の前の二人について心配し 溜め息をついた途端、勢いよく襖が開い
た。三人が声にならない悲鳴をあげる
伍長「なんだぁデイヴはどこいった?」
花火師の姿から、浴衣に着替えた伍長があふれんばかりに酒瓶が詰まった袋を両手に持っ
て立っていた
伍長「ん?どーした」
ヒトダマ「け、け、気配も無しに入ってこないでください」
相変わらず豪快に笑った伍長は、座の中央に重そうな袋を置いた
伍長「はっはっはっ 職業柄だ ん?ランダム、お前も気付かなかったのか?」
驚きのあまり、つかみ合ってガタガタ震える中にランダムもいる事に気付いた伍長の目が
光ると、ランダムの震えが一段と激しくなった気がした
伍長「まぁいいや で、デイヴはどーしたよ」
ヒトダマは宿にはいってからの事を逐一・一言も漏らさず喋った。もし、何か忘れたこと
が分かれば自分の命は無いとでも言うかのように…いや、もにられすぎて萎むことのないうに…
と、ヒトダマは伍長が何か考え込むかのように口元に手を当てているのに気づいた。伍長が考え込むときは、よくこのポーズをとっているのだ
ヒトダマ「? 伍長さん、何か心当たりでも…」
伍長「いや?」
しかし、口元を覆った手の下で 伍長の口は大魔王笑いに歪んでいたのだった
  
固体さん「フォックス、なんで…」
フォックス「ダージリン、セイロン、ウバ、キームン どれがいい?」
固体さん「じゃあウバ…じゃなくて!」
うま〜く流され、フォックスのペースに持って行かれてしまう固体さんは焦っていた
フォックス「宿の名前で気付かないかなぁ」
固体さん「ぐっ」
フォックスは笑いながらティーカップに紅茶を注ぐ。ウバのきれいな水色と香りが狭い茶
室に広がっていった
フォックス「夜は長いんだ 話す時間はまだまだあるさ」
  
(Aパート終了)

再開の後は…(逃げ!) 投稿者:はやた 
  
(Bパート)
固体さん「フォックス…」
フォックス「アッサムのいい葉が手に入ってねぇ このイチゴジャムも天下一品なんだよねぇ」
固体さん「いただきます ぢゃなくて!!」
叫びつつもしっかりとティーカップを受け取る固体さん
フォックスはいつも浮かべている温厚な笑みを浮かべたままさらりと答える
フォックス「だって、こっちの方がいい男 だろ?」
  
伍長「お そ い!」
伍長が戻ってきてから半刻が過ぎたが固体さんが戻ってくる様子は微塵もない
ヒトダマ「伍長さぁん どこに行かれるんですか?」
ヒトダマは飲んでいた地域限定ビールの缶を置いた。ギリアンとランダムはというと、固体さんが帰ってきた後の第二ラウンドに備え(?) 眠っている
伍長「なぁに デイヴを迎えに な?」
ヒトダマ(ちょ、ちょっと待ってください 確か伍長さんが なぁに とか な? って言った時は、危ないことを考えている時で…)「あ!伍長さん待ってくださぁい 私も一緒にいきますぅ!」←本当は楽しんでいるんじゃないのか?
  
固体さん「フォックス…」
フォックス「珈琲はストレートかい?砂糖とミルク…そうそう 上等なシュナップスがあるんだった!スネークはシュナップス入りの方がいかな?はい」
有無も言わさず差し出された珈琲を口にする。シュナップスの香りが珈琲の美味さを引き立てているのだが、状況が状況だけに楽しむことが出来ない…だ・か・ら!(怒)
固体さん「なんで生きて…!!」
フォックスの目が キュピーン!と光る
固体さん「な に飲ま せた…」
フォックス「何って、痺れ薬だよ 夜はまだこれからだよ♪」
フフフフフと笑いながらフォックスが立ち上がった
固体さん(やばい、やばいよ まじでやばい あの伍長でさえ薬は使ったことないのに(略) どうして俺の周りは 伍長といいヒトダマといいNATといいリキッドといいソリダスといい親父といい〜(中略)挙句の果てにフォックスまで?俺はなんで不幸な星の下に生まれたんだ?(略))
フォックスの手が固体さんの浴衣にかかった
固体さん「フォ〜ックス!それだけわぁ〜〜(泣)」
  
すっぱぁぁ〜ん!!
  
襖が壊れんばかりの勢いで開き、アワアワと泡を吹くヒトダマを頭に貼り付けた伍長がメデゥーサの如く立っていた
妙に生ぬるい空気が流れ、時間が止まったかのような…伍長の光る目が固体さんの浴衣にかかるフォックスの手を見つけた
伍長@大魔王「貴様ぁ フォックスの分際で俺のモンに何しやがる!!」
固体さん&ヒトダマ「ええ!?」

伍長によるバイオレンスなシーンの後、まだ固体さんが無事(?)であることが発覚し フォックスは一命を取り留めた。そうしてようやく固体さんと伍長が泊まる離れへと移動し、ギリアンとランダムを起こして酒盛りを再開した
固体さん「フォックスと伍長が知り合いとは な…」
伍長は固体さんが自分以外の人間に狙われたのが面白くないのか折檻(未遂)したりないのか、縁側にある柱に寄りかかり ブスッとしながらいつも飲んでいる酒をちびりちびりやっている
伍長「知り合いじゃねぇ こいつは貧乏神だ ったく、フォックスだったとは…思ったとおりだよ」
ヒトダマ「び!伍長さん いくらなんでも」
キッとにらまれ、ピッ!と縮むヒトダマ
フォックス「まさか伍長もとまっているとは思わなくて(わかっていたら襲わないよ)
いやね、潰された後、何故かペトロヴィッチ博士のところに運べれてね エヘヘへ」
固体さん「って事は…」
伍長「脳は本人で 身体はバイオロイドだ」
一同「えええ!!?」
パニックになる中、フォックスはエヘヘと照れ笑いを浮かべる
ヒトダマ「じゃ、じゃ、じゃぁ フォックスさんも伍長に何か握られてるんですかぁ!?」
固体さん「そっちか!」
フォックス「たまたまいた伍長のおけげで 伍長にはすごく迷惑はかけたんだけど 昔のしがらみが切れてね、こうして普通の生活が出来るようになったし、感謝してるんだけど…」
伍長「その話題はいいから酒盛り始めろや」
どうやら伍長にとってもフォックスにとってもふれられたくない話題らしく、この話は打ち切りになってしまった
宴会は空が白み始め、鳥が寝床で伸びをして朝を告げる声を上げるまで続くのだった
  
固体さん「………う〜ん」
いささか羽目をはずして飲みすぎたため何時寝たのか覚えていない。重い頭を動かすと何かがまだ覚めきらない目に入った
固体さん「!!!!!!」
目に入った何か――伍長が目を覚まし大魔王笑いで固体さんに声をかけた
伍長「おはようデイヴ 昨日はよかったぞ?」
  
宿に固体さんの絶叫が響き渡ったのはいうまでもない(お約束?)
(Bパート終了)
  
次回「一方、女性陣+NAT&ICは」
男陣が酒盛りをしている時…という事で

薬が効いて眠い眠い・・・ 投稿者:日向@遅くなった〜
  
大変遅くなって申し訳ない。
  
「その頃、女性陣とICは・・・」
  
(Aパート)
メリル「でねー、そこでスネークが私を突き飛ばすのよー」
メイ・リン「スネーク、ひどーい!!」
ヒトダマ「で、それで、どうしたんですかぁ?!」
・・・女性陣の部屋でも大宴会が展開されていたらしい。
が、唯一飲めないNATはというと部屋の隅でいじけながらギリアンから無断拝借したプチをいぢくっている。
NAT「俺が飲めないの知ってて、お酒しか買ってこないなんてひどいよね・・・」
同じく、男部屋からエスケープしてきたICがそうだねとうなづいた。
そのICの手に握られているのはPSP。最新作の「メタルギア・アシッド」をプレイ中だとか。
IC「所詮、オトナってそういうものだよ。旅行といっては、飲みまくる口実にしてる」
NAT「そういうものなの?」
うん、とICが頷いた。
メリル「しかも、都合のいいことにそこに川があってね・・・」
ヒトダマ「ほにゃぁっ!」
それで、それで、と尻尾ピコらせるヒトダマを尻目に見つつ、ため息の二人。
NAT「ヒトダマって前からああなの?」
IC「そうだね」
プチ「ああっ、そこはいじらないでください〜〜」 
NATどこか重要なシステム部分をいじり始めたか、プチが小さな悲鳴を上げる。
NAT「だいじょーぶ、そんな壊したり書き換えたりしないって」
そういいつつも、ちゃっかりといくつかのファイルを書き換えるNAT。
NAT「プチももうちょっとラクに電脳接続したいでしょ?その辺書き換えておくからきっと電脳空間で幽体離脱できるよ〜」
プチ「タ●コマですか〜」
NAT「さ、それはどーだろ」
おぶおぶとマニュピレーターを動かすプチの頭(?)を軽くなでながら、NATはにやりと笑ってみせた。
IC「そういえばNATってどうして人間に?」
アラストルの件を知らないICがたずねてくる。
NATが元AIということは聞いて知っていたが、理由までは知らない。
NATがさぁねと呟いた。
NAT「大方、アラストルの気まぐれなんじゃないの?おかげで色々楽しめてるけど」
プチ「あっ、そ、そこは〜」
NAT「ををっ!ギリアンの極秘ファイル発見!!」
IC「えっ、なになに?!」
NAT「今モニタに映すよ」
・・・この二人はこの二人で、なかなか楽しんでいるらしい。

Bパートでし 投稿者:日向
  
(Bパート)
  
モニタに映し出されたファイルは・・・なんと!あられもない姿をした女性達の写真の数々(笑)
NAT「のわ〜・・・ギリアン、何プチに保存してるんだよ・・・」
IC「ほんとだ。こんなの、ジェミーさんにバレたらただじゃすまないだろうね」
呆れ顔のNATとIC。
互いに顔を見合わせ、ため息をつく。
・・・と、そこへほんのりピンク色に染まったヒトダマがふらふらと漂ってきた。
ヒトダマ「NATさぁんICさぁんなに見てるんですか〜」
NAT「ひ、ヒトダマ・・・(汗)」
「大魔王」のラベルのついた一升瓶を抱えているヒトダマにNATが思わず声を上げる。
NAT「と、溶けてるとゆーか・・・ビン刺さってるって」
酔っ払うととろ〜りとろけるヒトダマ、その背中(?)に数本のビール瓶が刺さっている・・・のだが、本人(?)は気付いていないらしい。
ヒトダマ「ほにゃぁ・・・面白そうなものを見てますねぇ・・・って、にゃぁぁぁぁっ!!!!」
プチのモニタを覗き込み、ヒトダマが絶叫を上げる。
メリル「どうしたのよヒトダマ〜?いきなり叫んでぇ〜」
それよりもNATどうしたの飲まないの〜?とメリルがやや絡みながら寄ってくる。
NAT「お、俺はいいよ飲めないし・・・それよりも・・・」
メリル「あらやだぁ〜なにこれNATってばプチでなに見てるのよぉ〜」
NAT「そうじゃなくて!ギリアンがプチにエロ画像溜め込んでるのを見つけたんだよ」
メイ・リン「え〜なに〜?エロ画像〜??」
普段は大人しい(?)メイ・リンも酒が入ると別人になるのか。
興味しんしんにモニタを覗き込む。
メイ・リン「やだぁ〜ギリアンてばこーゆー人が好みなの〜?」
メリル「わしいわよ〜」
・・・そう、二人で不気味に笑うと。
メリル「ねぇNAT」
NAT「・・・な、なに(滝汗)」
不気味な笑みのメリルを見てNATが思わず後ずさる。
メリル「NATならこの画像書き換えるのなんて朝飯前でしょ?」
NAT「ま、まぁできないこともないけど・・・」
メリル「じゃぁこの写真の顔を全部スネーク(か、伍長)に換えてみたら?」
NAT「そ、それは(特に伍長は)まずいんじゃ・・・」
メイ・リン「そうよやっちゃいなさいよ〜」
この二人、いろんな意味で恐ろしい。
・・・結局、二人の勢いに負けてNATはデータの書き換えをすることにした。
  
次回「スネーク暴走」
  
多分この展開皆様読めたと思いますが・・・(汗)

もう寝たい… 投稿者:天麒麟
  
「スネーク暴走」
(Aパート)
  
メリル「あははははは、こ、これ気持ちワルい〜〜っ!」
メイ・リン「やだこれひっど〜〜い! も、最悪〜っ!!」
NATに作らせたとんでもねーアイコラ画像(想像しないように)を指さして、メリルとメイ・リンの二人はさっきから笑い転げている。
しかもプチのモニターは小さすぎるということで、備え付けのTVに接続、モニター代わりにするという念の入り用だ。
NAT「……気持ち悪けりゃ見なきゃいいのに」
完全に引いた表情のNATがぼそっと漏らした。
IC「そう言いながら楽しんでるんだよ。ところでさ、いくらあんな画像とはいえ勝手に弄っちゃっていいの?」
NAT「一応バックアップは取ってあるから……メリル達の気が済んだら差し替えておくよ」
ICの言葉に、深〜い溜息をついてNATは答えた。
NAT「……つーかさ……こんなことやって遊んでるってこと、ギリアンよりも伍長に知れたらって考えるとさ……」
IC「あー……」
絶対ただじゃ済まないよねぇととほほ顔になる二人の背後で、またもメリル&メイ・リンが爆笑した―――。
  
(因みに半溶けヒトダマは、「固体さんが帰ってきたかどうか見てきますぅ〜」と上手いこと言って離れに移動してしまったらしい)
  
そして、笑い疲れたメリル&メイ・リンが眠りに落ち、元の画像に差し替えたNATとICもいつしか眠ってしまい、平穏な朝を迎える……
筈、だったのだが。
  
固体さん「なっ、なっ……!!」
ひとしきりの絶叫の後は言葉が出てこない。そんな固体さんを見て、伍長が意地の悪そーな笑みを更に深くした。
伍長「なーに狼狽えてんだ今更。まさか、忘れたたぁ言わねぇだろうな?」
忘れるも何も、したたかに飲みまくった後の記憶がぷっつりと途絶えている。
何がどうなっているのやら、どうして全裸でこれまた全裸の伍長の腕枕で眠っていたのかさっぱりわからない。
わからないが、このシチュエーションは……(汗)。
フォックス「そうそう、夕べは本当にスゴかったよスネーク♪」
固体さん「フォックス?!」
背後から声をかけられ、固体さんは飛び上がった。
見ればフォックスも全裸である。ということはまさか……!
思わず固体さんは視線でギリアンとランダムの姿を探した。意識がなくなった後、自分に起きた本当のことを訊きたかったのだが、見あたらない。
伍長「あの二人なら適当な頃に引き上げたぞ」
ならばヒトダマは。ヒトダマも側で全身をピンク色に染めて飲んでいたが……。
いた。部屋の隅の座布団の上で眠りこけていた。
その腹の上には布団代わりのタオルが一枚掛けられている。
フォックス「あー、アレもダメだよ。ランダム達が引き上げる前に完全に溶けてたから」
……ちょっと思い出した。タオルを掛けてやったのは固体さん自身だ。そしてその後伍長が新しい焼酎の栓を抜いて…………どうなった?
飲まされたのだろう。多分。
記憶が綺麗に吹っ飛ぶほど。
そしてその後……。
伍長「思い出せねーのか、しょーがねーなー……なんなら体で思い出させてやろうか?」
大魔王というより最早鬼畜の表情で伍長がにじり寄ってくる。
フォックス「なんだ〜〜あんなに楽しんでたのにぃ」
じわり、とあやしげな笑みを浮かべたフォックスが背後から詰め寄る。
伍長「デイヴ……」
フォックス「スネーク……」
二人の手が固体さんの逞しい体に触れたその瞬間。
ついに、固体さんの理性がはじけ飛んだ。
  
どごおおおんん!!!!
NAT「なっ、何?!」
尋常ではない絶叫にたたき起こされ、何事かと寝ぼけ眼を擦っているところへ宿全体を揺るがす轟音と振動である。
それが離れの方角であることに気付いた彼女は、同じく目を覚ましたICと共に部屋を飛び出した(メリルとメイ・リンは騒ぎすぎで轟沈ちう)。
途中でこれまた轟音で目を覚ましたギリアン&ランダムと合流、離れに向かう。
ギリアン「伍長、スネーク!」
NAT「ヒトダマっ!?」
辿り着いた一同は思わず息を飲んだ。
離れは……瓦礫の山と化していた。
(Aパート終了)

こんな止め方アリか?  投稿者: 天麒麟
(Bパート)
慌てて瓦礫に駆け寄る一同。最悪の事態の予感が彼らの脳裏をよぎる。
が。
伍長「おう、やっぱり来たな」
崩れかかった壁に何故か身を潜ませるようにした伍長とフォックスがそこにいた(浴衣着用済み)。伍長の手の中には爆破のショックで目
を回したヒトダマが収まっている。
だが、ここに居た筈のもう一人の姿が見当たらない。
ランダム「何があったんですか?! スネークは?!」
伍長「あーー、ちょっとな。からかいすぎた」
こんな状況にも関わらず、相変わらずのほほんな口調の伍長。しかしその表情には珍しく焦りの色が。
NAT「? 伍長、ちゃんと説明してよ」
伍長「まあ、ちょっとそこの壁の隙間から覗いてみろや。くれぐれも頭出すんじゃねーぞ」
訝しく思いながらも言われたとおりにそおっと覗いてみる。朝靄と巻き上がった塵埃でよく判らないが、その向こうに人影らしいものが見え―――。
NAT「……げっ!」
着崩した浴衣は片肌脱ぎ、右手にスティンガー左手にファマスという装備の固体さんが突っ立っているではないか!
しかも、纏う雰囲気が……尋常ではない。普段の人間らしさが全く影を顰めている。
てか、目が完全にイッちゃってる。
ギリアン(仰天して)「一体どうしたんだあいつ?!」
フォックス「だから俺と伍長でちょっとからかいすぎちゃってさ。ま、有り体にいうとキレちゃったんだよねえ」
伍長「あーなると俺でも手が付けられねえ。不覚にも装備一式はそこの瓦礫の下だしな。んでお前達が来るのを待っていたんだが」
NAT「待ってたって……(汗)」
あの抜群の戦闘能力を誇る伍長でさえ手をこまねいていたというのに、自分達に一体何が出来るのか。
しかし、
ランダム「で、俺達は何をすれば」
流石にランダムは伍長に何か策があると気付いたらしい。
伍長「フォックスとギリアンは他の宿泊客と従業員を新館に避難させろ。ランダムは俺の援護に回れ。ICにもやってもらうことがある。それとNAT……お前、フロント行ってお子ちゃま用の浴衣借りてこい」
妙な指示に、NATが首を傾げた。
NAT「どうするの? んなもん」
伍長「あいつの気を逸らす必要があるからなあ。それと、ちと目を覚まさせてやろうかと思ってよ」
そう言いながら、未だ失神したままのヒトダマを掴み上げていつもの大魔王嗤いを見せた(怖いです)。
 
固体さんは息一つ乱さずに、鋭い眼差しで索敵を行っていた。
スティンガーの乱射で離れは壊滅状態だが、同時にターゲットも見失ってしまった。
何しろ気配を断つのには長けた相手だ。しかし、いつまでも隠れられるものではないことも彼は知っていた。
唐突に、気配が動いた。
瓦礫の向こうから彼めがけて放たれる数状のレイビーム。しかしそれらを難なくかわすと、固体さんは左手のファマスを瓦礫に向けて容赦
なく引き金を引いた。
銃弾が連続して撃ち込まれ、瓦礫の向こうの気配は沈黙する。
と、そこからいくらも離れていないところで物音が響く。
固体さんは咄嗟にスティンガーの照準をそちらに合わせた。
だが、スコープの中に映り込んだのは……。
??「……にゃっ!」
凶悪に光るミサイル発射口が向けられたことに気付いた影が、小さな悲鳴をあげた。
固体さん「………!!」
可愛い水色の浴衣を身に纏ったそれは、まだ10歳にも満たないような少女であった。
子供といえども武器を持って向かってくれば敵と見なす固体さんであったが、この少女は偶然この騒ぎに巻き込まれてしまっただけのようだ(普通は、そう)。
しかも。
艶めく黒髪。潤んだ大きな瞳。ふっくらとした頬。桃色の唇。
「子供好き」(-_-;)な固体さんのハートにクリティカルヒット(・o・;)、である。
瞬時にして頭に昇っていた血が下がった(違う意味で上がったかも…)。
固体さん「す、すまん。……大丈夫か?」
慌てて構えを解き、怖がらせまいと声を掛ける。
少女の瞳とまともに視線が合い、柄にもなく固体さんがたじろいだその瞬間。
ごぃ〜〜ん
突如頭上に出現した特大金だらいに脳天を急襲され、固体さんは敢えなくその場に昏倒した……。
 
伍長「やっぱりな……こいつの趣味嗜好を利用しない手はねえと思ったが」
NAT「効果有りすぎ。てかスネークってやっぱロリコンなんだね(汗)」
呆れ果てた口調でそう言いながら、伍長とNATが瓦礫の陰から姿を現した。
その後から呆気にとられた表情のランダムと、「錬金術はこんなことに使うもんじゃないのに」とぼやくICが続く(←金だらい練成させら
れた)。
??「ふぇ〜〜ん、固体さんしっかりしてくださいぃぃ(涙)」
彼らの視線の先には、瓦礫の中で大の字になって伸びる固体さんと、涙ながらに彼に取りすがる幼女……に戻った(戻された)ヒトダマの
姿があった。
 
次回「旅は道連れ世は情け……ないかも」
ヒトダマはこの後すぐ元の丸い姿に戻ったそうです。

旅は道連れ世は情け……ないかも  投稿者: はやた  投稿日:11月30日(火)17時02分25秒
大変遅くなりました

(Aパート)
メイ・リン&メリル「壊れたのが離れだけでよかったわねぇ」
お茶を飲みながらしみじみと呟きをもらす二人の後ろで フォックスはさめざめと着物の袖を涙でぬらしていた
フォックス「建替え…また伍長に絞られる…」
女性陣の視線の先、倒壊した建物の前では めずらしく伍長が首をうなだれ正座している
ランダム「伍長!ふざけるにも程がありますよ!こんな建物まで壊して…怪我人がいなかったから良かったものを(←固体さんは?) 少しは考えて行動してくださいっ」
しょぼ〜んと萎んだ伍長が説教されて、その上 素直に謝るもんで、説教しているランダム以外は恐怖をつのらせていた。しかし、まるで伍長のようにグダグダ絡むランダム@本人は気付いていない の姿に、伍長がまりにもかわいそうになったNATが口を挟んだ
NAT「でもさー、伍長が一番危ない仕事したんじゃない?」
伍長「いや、一番危なかったのはヒトダマの方さ 間違えばな」
遠い目で、伸びた固体さんの世話をかいがいしくするヒトダマを見ながら伍長は呟いた
ギリアン「で、これからどうするのさ?」
IC「荷物とかはどうするの」
フォックス「建替えの経費が…」
メイ・リン「私たち 町でお土産買ってくるから」
メリル「がんばってね 私たちには関係ないものね〜 ばいばい」
さっさと逃げた女性二人に見向きもせず、残った者達は言いたいことを言いまくっている
ヒトダマ「そんな事より、固体さんを起こす方が先ですぅ(泣) 皆さんは血も涙もないんですかぁ!?」
ヒトダマの叫びにも近い声で、誰もが気絶したまま伸びて寝かされている固体さんがいた事を思い出す
伍長「そういや忘れてたなぁ …泣くな泣くな!今起きられても困るんだよ」
ランダム「そうそう、夢オチとかにできればいいんだが」
NAT「でもさ、すぐには建てられないでしょ?荷物とかもあるし」
ギリアン「責任は伍長とフォックスとスネークで、伍長とスネーク どっちが重いかなぁ」
ヒトダマ「そんな事よりぃ」
フォックス「また伍長から借りるのかぁ」
と、伍長の目がひかり にょっと手が伸びると、こそこそと逃げ出そうとしていたIC衣の衿をむんずと掴んだ
伍長「俺から2回も逃げようたぁいい度胸だ なぁに、こいつに錬成させりゃぁ済む事じゃねぇか で、やるかやらねぇか?んん?」
ICを持ち上げながら伍長がにんまりと笑って自分のほうに引き寄せる
IC「…喜んでやらせていただきます!!」
顔は笑っていても目は笑っていない伍長を敵に回す馬鹿はいまい。半泣きになりながらもICは何とか答えると、やっと地面に下ろされた
伍長「何も、タダでやってくれたぁ言わんよ IC!デイヴにたらい!!」
 
ごいぃぃぃん!
 
ヒトダマ「にゃ、にゃ、にゃ 固体さんが白目剥いてますぅ」
また、いや今度は顔面にたらいを喰らい泡を噴く固体さんと伍長を交互に見ながらヒトダマが叫ぶ
ランダム「…起きなくて良かったな」
NAT「うっわぁ2回も…」
ヒトダマ「酷いですぅ いくら固体さんが起きそうだったからってぇ ICさんまで そんなにすばやくぅ」
伍長「起きられちゃぁ 困るんだよ!」
ギリアン「いや、もっと他の方法とか」
フォックス「お金がぁ…」(一人トリップ中)
ヒトダマが泣きじゃくり、固体さんが泡を噴く中 ICは、大魔王にだけは逆らえないよ。反射条件だよ と心の中で呟くのだった
 
(Aパート終了)

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